幸せになる『赤毛のアン』の言葉−70                     松本侑子ホームページ

「一連の日課と勉強は愉しく、冬の日々は過ぎていった。アンにとって、一日一日は、一年という首飾りにつないだ金のビーズが糸をすべるように、いつしかすぎていった。」

                        
『赤毛のアン』第30章

 一年とは、金のビーズをつないだ首飾り。
 そして一日一日は、金色に輝くビーズの一粒。
 毎日が何事もなくすぎていくこと、それ自体が、とても幸せなことです。
 だって一日は、どんなに小さくても、きっと金色に輝いているから。

松本侑子


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用。