幸せになる『赤毛のアン』の言葉−52                     松本侑子ホームページ

「夜、アンは自分の部屋に入り、幸せに満ちたりた気持ちで窓辺にひざまずいた。開けはなった窓から、月の光がこうこうと射しこみ、アンを照らしていた。アンは、心の底から湧きあがる感謝と抱負をこめて、祈りの言葉をつぶやいた。過ぎ去りし日々へ感謝と、未来への敬虔な願いがこめられた祈りだった。そしてアンは眠りについた。真っ白な枕の上でみる夢は、乙女らしい清らかさ、輝かしさ、美しさに、満ちあふれていた。」

                        
『赤毛のアン』第32章

 今年の一年を感謝とともに振り返り、未来への抱負を思い描く。どうぞ良いお正月を。
松本侑子


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2000.12.31.