「薔薇はたとえどんな名前で呼ばれても甘く香るって本で読んだけれど、絶対にそんなことはないと思うわ。薔薇が、あざみとかスカンク・キャベツとかいう名前だったら、あんないい香りはしないはずよ。」
『赤毛のアン』第5章 マリラの言葉
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アンは、名前や言葉には魂があると信じている。その人や物にいちばんびったりくる名前が、そのすばらしと美しさを高めると。
「薔薇はたとえどんな名前で呼ばれても甘く香る」は、元々はシェイクスピア劇『ロミオとジュリエット』でジュリエットが語る台詞。
松本侑子
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『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用。 |