アンの愛情の言葉 第25回

バーサ・シャーリーは、手紙を書く才能に恵まれていた。時は流れても、今なお残る美しさと芳しさの残る言葉づかいと想いは、魅力的な人となりを浮かび上がらせていた。──第21章「過ぎし日の薔薇」より

Bertha Shirley had possessed the gift of writing letters which embodied the charming personality of the writer in words and thoughts that retained their beauty and fragrance after the lapse of time. ──Chapter 21 "ANNE OF THE ISLAND" by L.M.Montgomery

新しい2006年の始まりは、いかがおすごしでしたか?
今年も、月に1〜2回、このメールマガジンをお送りさせて頂きます。
どうぞ本年も、よろしくお願い申し上げます。

それでは、今日の文章です。 孤児として育ったアンは、大学生になってから自分が生まれた家を訪ね、20年くらい前に書かれた母バーサ・シャーリーが書いた手紙の束を、受けとります。
母の形見を何一つ持っていなかったアンは、深く感動するのです。
手紙の便箋は黄ばみ、文字は薄れたていましたが、その言葉づかい、考え方には、母の魅力的な人柄が感じられて、アンは、しみじみとした喜びに包まれます。

さて、近ごろは、仕事の連絡はもちろん、家族や友人とのやりとりもメールを使うことが多くなりました。
そんななか、時々、ペンで書いたお手紙を知りあいから頂くと、ほっとして、しばらく会っていない人の温もりを感じます。
私もこの週末、たまっているお返事書きや大切な手紙を、万年筆で書いてみようと思います。
あなたも、ご自身がもらったら嬉しくなるような手紙を、書いてみませんか?
大切な人へ。あるいは、今のあなたから未来の素敵なあなたへ。
あなたの魅力的な人柄が伝わるような、言葉と想いをこめて……。(次へ)
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