アンの愛情の言葉 第11回
「良心って何? 知りたいな」「デイヴィの中にあるものよ。間違ったことをすると、いつも良心が教えてくれるの。それでも悪いことを続けると、嫌な気持ちになるの。気づいたことはない?」──デイヴィとアンの対話『アンの愛情』第13章
" 'What is my conscience? I want to know.'
'It's something in you. Davy, that always tell you when you are doing wrong and makes you unhappy if you persist in doing it. Haven't you noticed that?' "──Chapter 13 "ANNE OF THE ISLAND" by L.M.Montgomery
グリーン・ゲイブルズで引き取った男の子のデイヴィは、日曜学校をさぼって釣りに行き、おまけにそれを隠すために大人に嘘をつきました。ところがその晩、彼はなんだか心が苦しくなって、寝付けなくなります。
そのわけをアンにたずねに行ったところ、それは良心があるからよと、アン答え、上記のやりとりになります。
『赤毛のアン』ではマリラかアンをしつけていましたが、『アンの青春』と『アンの愛情』では、アンがデイヴィを教育します。
悪いことした子どもを頭から叱りつけるのではなく、子どもの中にある「良心」、つまり「正しいことを求める心」に気づかせていくアンの問いかけは、本当にすばらしいものです。
どんな子どもにも「良心」がある。
だからこそ、子どもたち本人に自分の「良心」に気づかせ、引き出し、伸ばしてあげるのことが、大人の役割だと思います。
そして大人になっても、自分のなかにある良心を鈍磨させずに、ぴかぴかに磨いていたいと思います。(次へ)
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