#1967  Comics 「BOX-暗い箱」[2nd] 、ついに再発! 
Ver.14. 1. 0 '07/01/04
MF文庫 (メディアファクトリー) 12月 5日 発売
 「BOX-暗い箱」が文庫本で再発になりました。[1st]がBIG COMICS(小学館)で1991年の発行でしたから、15年ぶりに再発されたことになります。長年探し続けていた方には、うれしい再発ですよね。

 この作品は1991年1月から10回の連載で、「ビッグコミックス」(小学館)に連載されました。狩撫麻礼氏との初めての、そして、今までで唯一のタッグ作品です。

 今回発売された単行本のあとがきで、狩撫麻礼氏は、「本作『BOX』は、私が池上遼一氏の華麗で端正な作風と協調しきれなかった大いなる失敗作だと自己判断している。」と振り返っています。ほんとうにそうなのでしょうか?

 1990年に「信長」の連載が終わった後、池上先生のメイン作品は、ビッグコミック・スぺリオール(小学館)に連載された「サンクチュアリ」。原作も史村翔氏に変わったばかり。小池一夫氏とのタッグも終了しています。新しい原作者を求める状況になっていたはず!この他にも、広井王子氏との「王立院雲丸の生涯」、家田荘子氏との「今日子」と求める原作者が変わっていきます。結局、「サンクチュアリ」の成功により、史村翔(現、武論村)氏とのタッグで落ち着き、現在に至るわけです。池上先生は新しい原作者の作品に対し、マジに臨んだはずです(池上先生に手抜きという言葉は似合わないから、”超マジ”という表現が適当かも)。そんな中の「BOX」、この作品は失敗作なのでしょうか?