タイマーファン(2002)


食 器洗い機を購入した。

食器洗い機は給排水が必要なので設置場所は限られている。
シンクのすぐヨコがベストであろう。

というわけで、我が家でもその位置に設置した。

さて、おくさんによると、とても便利で満足らしいのだが、ひとつ気になることがあるという。
それは、食器洗いが済んで乾燥動作になると、食器洗い機正面の排気口から、 湯気がはき出され、上に立ちのぼる。

ご覧のように、食器洗い機の上には食器棚があるため、食器棚の底に水滴がつき、また中が湿気っぽくなってしまうのである。



そこで、ファンを回して湯気を吹き飛ばし、食器棚に直撃するのを防ぐことを考えた。
実際、このアイデアは有効で、ファンにより湯気の流れを変えることができ、上記の問題は解決する。


とはいえ、ファンのONOFFがめんどうである。
ところで湯気が発生するのは、洗いコースによって違うが標準コースでスタートから約30分後で、発生時間は20分程度である。

そこで、洗いスタートから30分後にONになり、20分間継続後、自動的にOFFになるようなファンを作ることにした。


利用するのはおなじみのPICマイコン。
今回はファンの制御だけなので、シリーズ最小の12C509を使うことにした。
12C509はI/Oが6bitしかなく、そのうち4bitは機能兼用である。

(メーカー データシートより)

6bit全てをI/Oに使用するとして、
出力
ファン(リレー)制御・・・1bit
動作モニタ(LED)・・・1bit
入力
開始時間設定・・・2bit
継続時間設定・・・2bit

これで、6bit使いきってしまった。リセットやスタートスイッチは無しである。
スタートはメイン電源のONOFFで実現しよう。リセットは内部リセット任せだ。
ファン動作時間はそんなに変更するものではないが、固定ではなくある程度変更が効くようにしよう。
開始時間、継続時間とも2bitあるので、それぞれ4通り設定できる。
次のような仕様にした。
設定 00 01 10 11  
開始時間 00 10 20 30 分後
継続時間 05 10 20 30 分間


回路図




製作

せっかく小さいマイコンを使うので、実装もできるだけ小さくすることにした。
ユニバーサル基板に部品を押し込めた。
ファンは、以前購入したまま未使用のパソコン用のDCファンを利用する。

製作した基板。

ケースに収めた状態。


動作

スタートスイッチがないので、電源をつなげるとすぐ動作を開始してしまうが、 それは気にせずディップスイッチで時間設定をして上部のスイッチを押すと、 再度スタートする。
開始までの間はLEDは点滅する。
開始時間になると、LEDは点滅から点灯に変わり、ファンが回り始める。
継続時間を経過するとLEDは消灯し、ファンは停止する。
再スタートは、上部スイッチを押せばよい。
つまり、食器洗い機の洗いスタートと同時にこのタイマーファンをスタートさせればいいのである。

ちょっと見栄えは悪いが、とても役に立っている一品である。


動作中の様子


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