●足して2で割りゃあ
かつてワープロ教室で、インストラクターをしていた頃の話である。
Aさんは自信家で、何でも積極的にテキパキと仕事をこなしていく。
Bさんは○○が付くぐらい慎重で、自分の考えが正しいかどうか、誰かに確認してからでないと決して何事にも手を出さない性格だった。
そんな二人と組んで、ワープロ展示会での機械の紹介と、ちょっとした操作の説明をするという仕事にでることになった。
Aさんは相変わらず、「ドンブリ勘定、ドンブリ勘定」という具合で、「大丈夫、まかせておいて下さい!」と、胸を張っていた。
対して、Bさんは「ええっ?! 私が行くんですかぁ! 大丈夫でしょうか。自信ありません。色々聞かれたらどうしよう?」
さあ、それからBさんは当日まで緊張のしっぱなし。やたらめったら、いろんな疑問を他のインストラクターや社長にぶつけて、自分なりに準備を始めた。
私は私で、「はーっ」とため息をつきながら、二人の様子をながめていた。
「あーあ、あの二人を足して2で割ったら、ちょうどいいのにねえ」とつぶやいてしまった。
それを聞いていた社長が
「そしたら、ただの人」
と一言。
おお! そうだっ。『足して2で割りゃ、ただの人だ』なぜに、今までこんなことに気づかなかったのか!
やっぱ、男の人って物の見方がユニークで面白いっ。
以来、その他大勢が嫌いな私は、何かにつけてこの言葉を思い出している。
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