初ネクタイ
初ネクタイ

3号 「かあちゃん、ネクタイちゃんと結べとう? 兄ちゃんの部屋、鏡がないき、よう分からん。曲がってない?
 
 「では、写真にとってしんぜよう」
 
3号 「うん、初めてのスタイルにしては上出来やね。」

東京駅前で
東京駅前で

東京は辛い。
やたらと歩かなければならない。しかも、地下鉄になど乗ろうものなら、信じられないほど何段も階段を上るハメに陥る。
 
東京駅に来たことを証明せないけんと思い、バックに1枚。
 
今年の春一番の日で、髪は風でクシャクシャ。とはいっても、ショウイチの何もない部屋では、ヘアセットすらできずにいたので、大差はなかったが…
 

目的の建物
目的の建物

東京駅を背にパチリ。
 
まだ約束の時間には1時間以上ある。とりあえず、大きな荷物を持ってうろうろするのもなんだから、コインロッカーにでもあずけよう。
 
えっ? 階段をおりたところにあるんですか? コータ、あの階段下りた所だって。ハイ、あんたの出番。
 
たったったっ。(降りていく)
のっし、のっし、のっし。(荷物を手に上ってくる)
 
母 「どうした? コータ」
 
3号 「百円玉が足りんき、この荷物だけ入れられんやった。百円玉ちょうだい」
 
母 「くっ、くっ、くっ。ご苦労様」
 
コータはまた、階段を下るのだった。
 

平和な陽だまり
平和な陽だまり

3号 「なんかこう、平和なサラリーマンの気分やね」
 
 「東京駅が、改修工事中なんやね。せっかくの写真撮影が… ブツブツ」
 
3号 「な、何やねん。ワシが親子の会話を楽しもうと、話題を提供しようとしとるのに」
 
母 「ん? なんか、言うたか?」
 
3号 「なーも。あーあ、式が終わったら、また、あの階段下りて、荷物とって、上がって来るんかぁ」
 
母 「良かったねえ。お前を荷物もちに連れて来ちょって。かあちゃんはも一段も階段を上り下りできませぇん」
 
 

高いねぇ
高いねぇ

東京のビルはどれもこれも背が高いねえ。
まだ若かった頃、東京に出てきて、ビルを見上げてめまいがした覚えがあるよ。
 
まあ、それにしても意外と東京の空は青いんだね。もっと排気ガスに汚れているかと思ったけど。
 
んっ。もうそろそろ、あの建物に入ってもいい頃合だね。
 
えっ? このドアどうして開けるんだ?
取っ手がないよ。
あの〜、どうやって入ったらいいんでしょう?
あっ、ここの方じゃないんですか。すみません。
 
コータどうする? 開け方が分からんとよ。
 
3号 「押してみれば」
 
母 「お、開いた。なーん、ドアノブがないきどうしたらいいか分からんやった。押すんね。それならそうと、ドアに書いちょかなよね」
 
3号 「なんで、あんた、だんだん年取りようと? そんなんも気づかんとね? さっきも地下鉄の切符、買いきらんやったろ」
 
 「何を言う! 分かりにくい表示をしとるとが悪いと」

ここはどこ?
ここはどこ?

無事に入り口のドアを開け、中へ入ると、ロビーで荷物を預かってくれる係りの人がいた。
 
コータ、どうもコインロッカーに、預けなくても良かったらしいよ。
 
案内されるままに2階へ。階段や廊下にはくなまくフカフカの絨毯が敷き詰められている。
 
まるで雲の上を歩いている気分だ。
 
そして、かあちゃんが直行したのはトイレ。ここでもしばしドアの開け方にぼうぜんとするかあちゃん…
 
(ここなら誰にも見られんね)と、1枚パチリ。
 
 

式場にて
式場にて

豪華な会場でしばし、開会を待つかあちゃん。

ヒョウ、ショウ、ジョウ
ヒョウ、ショウ、ジョウ

気軽に出席した式で、とても盛大に表彰してもらった。
 
こんな経験は初めてだ。
 
そして、こんな滅多にないチャンスにコータはピンボケ写真多撮。
 
さすが、名珍(めいぢん)!

盾までも
盾までも

立派な盾だった。
家宝にしますぅ。

受賞者揃って
受賞者揃って

記念写真も撮ったですよ。
 
後日、この時の写真がきれいに仕上げられて届いた時は、再度感激したかあちゃんであった。

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Last updated: 2005/3/28