天羅万象とは


博士:「天羅万象」とは何かということなのだが。
助手:あー、今「遥か2」やるんで忙しいんで、一人で喋って。
博士:…『天羅万象』は「ハイパーオリエンタルRPG」と銘うたれ、ホビージャパンから刊行されたテーブルトークRPGです。『RPGマガジン』では、発売前にけっこう長く連載ページを持っていたので、そこで目にした方も多いのでは。発売は、『セブンフォートレス』(もちろんHJ版)や『深淵』が出た頃…ホビージャパンにRPG撤退の兆しが見えた頃と記憶しています。
 『天羅万象』は『VAMPIRE』以降のストーリーテリング型RPGの日本における代表作の一つであり、『熱血専用』『番長学園』などとともにその嚆矢でもあります。
 キャラクターは、人間関係や過去の出来事にまつわる禁忌や目的などの「因縁」を設定し、それに関するロールプレイをすることで、「気合」…いわゆるヒーローポイントを得ます。「因縁」が行動原理となりシナリオへの参加を促し、ロールプレイを促進します。そして得た「気合」を使うことによってPCは行為判定を有利にします。
 判定自体は、複数のダイスを振って、その成功数を競う、比較的単純な形式です。
戦闘も基本的には同じシステムで判定されるのですが、「相手が何人であろうと、全員に必ず反撃できる」仕組みになっています。デザイナーの言う通り「強い奴には数を頼んでも絶対に勝てない」ようになっているのです。つまり、「ガンガンロールプレイをして気合を獲得し、どんどん判定を有利にせよ」ということなのです。
 「因縁」や「気合」はそのポイントが循環する仕組みになっているのですが、これが分かりづらい。何度やってもよく分からん。
 世界(ワールド)的には、「すげーでかい戦国時代の日本」が舞台です。肉体を強化できる「サムライ」やいわゆるロボットである「ヨロイ」乗り、「式神」を使う「陰陽師」などが、裏切りに満ちた戦国の世で、明日をも知れぬ生を生きるわけです。
 『天羅万象』発売後、比較的短期間でホビージャパン社はTRPGから撤退。第一版は絶版となりました。その後、エンターブレインから第二版『天羅万象・零』が刊行されています。
…合いの手くらい入れてよ。
助手:……。
博士:「天羅番長」の次のネタで「全裸万象」ってどうだろう。PCはおろかNPCも全員全裸なの。
助手:……。
博士:……。


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