RPG観測記 1999〜2000冬

ニャーが最近発売されたRPG関連物を紹介し、やりもしないで文句をたれるという、大変不愉快なコーナーです。


『ガープス・ルナル リプレイ 魔獣の夢編』

 友野詳/グループSNE 富士見書房刊 文庫

 内容的にはいつものSNE風味のリプレイ。角川文庫版のキャラクターを継続して使用。ただし、書き下ろし。
 風化しやすそうなギャグ(「ジョジョ」「ウテナ」ネタなど)が多いのも特徴か。まあ、「リプレイは風に書かれた言葉」だって誰か言ってたし(嘘)。
 巻末に『ガープス・ルナル完全版』のエラッタが収録されていて、プレイしている人(いれば)には便利だろう。


『ギア・アンティーク〜ルネッサンス〜』

 伏見健二/F.E.A.R ゲームフィールド刊 B5版 3800円

 昔出ていた『ギア・アンティーク』のリニューアル版。内容がどう変わったかは、旧版を持っていないので不明。
 「『ギア・アンティーク』の世界観を伝えるため」に「『天空の城ラピュタ』や『紅の豚』」や「ベルヌの『海底二万里』『地底旅行』」を例にあげるとよい、と書いてあるので、まあ、そんな味付けのRPG(『ナディア』とは書いてなかった。ノリ的には「ヴェルヌ」よりこっちだと思うが。風化しちゃったんだね)。
 『メガトラベラー』ばりの経歴(人生)作成ルールが用意されていて、キャラメイク時に老人になるまでの遍歴をつくるようになっている。おおまかな人生設計はできるが、イベントなどはランダムで、そのせいで死亡したりする。この部分は楽しめそうだ。
 キャラメイク以外の判定などのルールは、オーソドックスな印象。
 ログブックという、キャラクターシート類をまとめた冊子が付属している。これを各プレイヤーに渡せるように、6冊セットが別売りされていたが、これは失敗だと思うが。ルールブックの裏に「『ログブックパック』がなくてもプレイできます」って書いてあるし。「ログブック以外でプレイすることは邪道である」ぐらい書かないと。
 また、注目すべき点は、ゲームルールの章、プレイマナーの項にある。マスターが注意すべき人物のひとつに、「清潔でない」人が挙げられている。「体臭や口臭がひどかったり、汚れた服を着ているプレイヤー」は一度帰ってもらった方がよいとある。…このような人物がRPG界には多いのであろうか(多くても不思議ではないが)。画期的だが、当然余計なお世話である。(余談だが、先日「てんや」のカウンターで天丼を食していたところ、近くにすごく臭い人が座って閉口した。食い物屋は困るなー)
 ところで、能力値決定のルールが見当たらんのだが…。と思ったら生まれで自動的に決まるのでした。


『ブレイド・オブ・アルカナ コンパニオン ROAD OF GLORY』

 鈴吹太郎/F.E.A.R ゲームフィールド刊 B5版 1800円

 サプリメント、出るだけ素晴らしいよな、てな時代。  それぞれのアルカナ(キャラクタータイプ)を解説するリプレイ風のもの(よくわからない)。リプレイ、FAQ、エラッタ入り。リプレイ読んでヤリニクソウなゲームだという感想を深める。


『ガープス・マジック 完訳版』

 スティーブ・ジャクソン(黒田和人/グループSNE訳) 富士見書房刊 A4変型 4000円

 『GURPS MAGIC』に「ルナルの魔法」などを加えたもの。あまり言うこともないけど、文庫よりは格段に使いやすいに違いない。


『ガンダム戦記』

 トイ・インターナショナル/R.タルソリアン・ゲームズ アスペクト刊 B5版 4800円

 RPGって書いてあるけど、シミュレーションだからなぁ、これ。善し悪しよくわかんないっす。(ここではRPGとシミュレーションの境の問題は措く。面倒だから)  システムはアメリカ製の「メクトンZ」というのを流用しているらしい。一読した印象では、よさげなのだが。


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