RPG観測記 2000春

ニャーが最近発売されたRPG関連物を紹介し、やりもしないで文句をたれるという、大変不愉快なコーナーです。


『ソードワールドRPG ゲームマスターアクセサリー』

 グループSNE 富士見書房刊 4600円

 マスタースクリーンとチャート集はよい。普通だ。旧版(マスタースクリーン)のない今、GMは所持しているとよいだろう。ていうか、「完全版」のチャートはまとまり悪いので必須? 魔法の欄は縮小コピー(A3→A4)して縦置きにするとよいでしょう(やや文字細かいけど)。
 しかし、同梱のCD−ROMだ。使えなさげな地図のJPEG画像(同人以外で使えそうなSWの地図は見たことがないが)。同人のフリーウェアを集めたようにしか見えないツール集。だいたい、いらんだろ、キャラ作成ツール。マスターにはランダム作成の必要はないはずだし。これ使ってキャラ作るような、さいころ振るのが楽しくないプレイヤーはソードワールドやるな。今すぐ帰って「おじゃ魔女ドレミ♯」でも見なさい。けっこう面白いから。ていうか、ダイス(2D6)を画面上で振ってくれるツールもあるし、みんなでノート持ってきて、全員マスタースクリーン状態でやるのか、これ。ていうか、このCD−ROMのせいでミョーに高いとしたら憤慨。ていうか贅沢品ですか、これ?
 それと、シナリオがCD−ROMの中にあるのはどうかと思うが。パッケージに(「CD−ROM付き」とは別に)シナリオ付きって書いてあったんで、捜したぞ、わし。ていうか、紙じゃないと、シナリオ自体に書き込んで処理するマスターには不便だネ。必要なもの並べて広げれないし。ていうか、文庫に慣れたマスターにはひょっとしてOKなのか、これ?
 しかし、日本のRPG関連物として、商業的にCD−ROM化されたのって、多分初めてで、そのへんはまあ評価。考えてみれば、今マスタースクリーンを商品化できるのって、“ジャパニーズスタンダード”SWくらいだよなー。とりあえずは滅びてほしくないしねー。
 レーティング表のとことかは、アレしてみんなに配っておくと便利そうだネ。わしがマスターだったらスクリーンとチャートをアレして冊子にしてプレイヤーに(以下略)。(SW便利帳。)
 余談ですが、天羅を試しにやってみて、「次も天羅」とか、「次は「ビーストバインド」やろう」ってな気には全然ならず、次には、AD&Dかソードワールドをやろう、とか思ったよ。もう若くないのかも。


『ガープス・ルナル リプレイ 青嵐の島篇』上・下

 友野詳/グループSNE 富士見書房刊 文庫 各580円

 97年頃の雑誌掲載+書き下ろし。
 風化しやすそうなギャグ(「ポケモン」「忍タマ乱太郎」ネタなど)が相変わらず多い。まあ、「テーブルトークは風に書かれた言葉」だって誰か言ってたし(注1)。
 舞台はみんな大好きニセ日本。陳腐な贋物っぷりにうんざり。面倒なのか、日本人も西欧と同じ神様を信仰してるとこにもがっかり。

注1:正しくは「演劇は風に書かれた言葉」(だったと思う)。by鴻上尚史。鴻上は舞台は一回性のアートであると考え、第三舞台でビデオなどの記録を残さなかった。リプレイは既に記録なので、当然、誤用である。


『ぴよぷー☆生活』

 金澤尚子 ゲームフィールド刊 A5版 1000円

 金澤尚子のエッセイ漫画。読みだすといきなり、「コンベンション後、女性プレイヤーの後をつけてくる人がよくいる」などの「ストーカー問題」。コンベンション後、方向が違うのに黙って付いてきたりする人がいるそうな。金澤尚子は「必ずしもTRPGサークルのみで起きていることではないハズ」と書いているが、「黙って」ついてくるとかの行為は、コミュニケーション能力や判断能力の欠如したオタクで構成された集団に、圧倒的に多いと思うんだけどにゃー。まあ、コミュニケーション能が欠如してるのに、正攻法でナンパとかするのは、大変にきびしいのじゃが(いや、ホントに)。
 その他、臭い人や服装の変な人のことをやや弱腰で紹介。


『シャドウ・オブ・プリンセス』

 久保田悠羅/山元剛/F.E.A.R. ゲームフィールド刊 B5版 2500円

「エルジェネシス・ツヴァイ」のサプリメント。買ってません。「エルジェネシス」だけは買ってないんです。


D&Dのメタルフィギュア

 この前喜屋ホビーに行ったら、「ラルパーサのAD&Dフィギュア、版権切れにより絶版。いまあるだけ」とか書いてあってさー、うわー遅えよ、てな感じ。
 ところで、新たに「D&D」のフィギュアが発売されている。なんか、よりディフォルメされた感じ。スケールがやや大きいので、ちょっと嫌。イエローサブマリン新宿店で販売中。


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