オタクと恋愛について考える その2




博士:どーでもいいですが、『ぱふ』の2002年7月号に「まんが生活2002」という読者アンケートの結果が掲載されています。先日、アニメイト池袋店でバックナンバーとして売られているのを発見し、慌てて購入しました。
 なぜなら、「ぱふ史上初(!)の『恋愛』に関する調査」が行われていたからなのでした。
 調査は、『ぱふ』読者に対して行われたもので、回答数約3000。年齢層は6割が10代、20代が3割を占めています。
 もちろん、読者アンケートということもあり、これでオタクの一般像と断定することはできません。が、『ぱふ』というオタク女性には比較的メジャーな媒体であり、オタクの恋愛状況を知る恰好の資料ではないかと思います。
 さて、問題の「恋人(配偶者)はどんな人?」という設問(注1)の結果は彼氏(もしくは夫)が「いる」人が22%、「いない」人が78%という結果となっています。
 年代別に見ると、10代は9割が「いない」、20代は7割が「いない」となっています。とりあえず、20代以上の「いない」7割には「ヲイッ」とつっこみたい(一応、ね)。20代以上ですよ。既婚者も入れてこの数字ですよ。(注2)
 ちなみに付き合っている人の相手は、7割が「一般人(注3)」で、「同類(オタク)」と付き合っているのは僅かに3割。回答者全体でみると5%に過ぎません。

 もっとも、以上の結果は我々男子にとっては朗報とも言えるでしょう。リサーチするまでもなく、8割のオタク女子はフリーなのですから。
 しかし重要なのは、次の「いない人はどんな恋人がほしい?」という設問でしょう。
 そこに出ているのは、オタク男子には厳しい結果です。調査回答者の約4割は「一般人」と付き合いたいと希望しています。「同類(オタク)」と付き合いたいのは約4割(「一般人」より若干多い程度)。そして、「現実ではいらない」という回答が1割…( ゚Д゚)。「その他」の回答が1割強を占めていますが、「その他」の中身は「一般人、同類どっちでもいいが、私の趣味を認めてくれる人なら」というものが多いらしいです。
 つまり、「オタク女なら話題も合うし、彼女もできるかも」って思っても、半数のオタク女子は、オタク男子なんか眼中にないってことですよ(注4)。

 さて、この先はあくまで憶測です。妄想です。
 この結果を見ると、オタクとは絶対付き合いたくないが、一般人には相手にされない、もしくは知り合う機会さえないオタク女性が多く存在するように思えます。また、一般人を求めながらも、趣味への理解を求めるコメントが多い(らしい)ことからも、選択肢は狭まっているのでは、と考えられます。
 その一方で、付き合うならオタクでいい、と思いながら、やはり知り合う機会もなく、仄かな願望のみを抱きながら過ごしている女性もまた多くいるのでは、と思われるのです。
 ただ、前述したように、彼氏(または夫)のいる女性は「一般人」と付き合っている割合が、圧倒的に多いわけです。オタク男子がいかにヘタレかということでは? 指くわえて見てるだけということ? もちろん、「一般人」が積極的すぎるなんて言い方もできますが(笑)。
 まあ、オタクの世界は、同じオタクとはいえ、女性・男性のジャンル的な棲み分けがはっきりしていますから、オタク男子にとってオタク女子は「近くて遠い」存在ではあるわけですが。
 自分のいる「島(注6)」と隣りのジャンルの「島」の間にはまさに大海があるといったところでしょうか。

 一応、『ぱふ』の調査結果には男性読者の回答、というものもありましたが、回答数が60余りでしかなく、調査としてはあまり意味がないので無視しました。彼女が「いない」が9割以上というその結果が、オタク男子の一般的な姿でないことを祈るばかりです(注7)。



注1:設問が「〜どんな人?」なのは回答が「趣味に理解のある一般人/趣味に理解のない一般人/同類/いない」になっているため。ここでは前3つをまとめて「いる」としている。

注2:手元にある最近の他の調査では、
・『「若者の性」白書』では中〜高校生の彼氏いる率は18%、大学生は40%。99年に全国の中学〜大学生に対して行われた調査。
・『10000人に聞いた女の子のH』では、彼氏いる率が60%。漫画誌『デザート』の読者へのアンケート調査。但し、いわゆるフェイスシートのデータがないので年齢層など不明。10代後半〜20代前半が中心と思われる。
 ついでですが、わしの知っているオタクに対するこの手のアンケートとしては唯一、10年前アニメ誌『OUT』誌上で行われたものがあります。彼氏いる率20%。

注3:オタクではない人を指す。この調査では、先に「自分はオタクと思うかどうか」という設問を設けておきながら、この恋愛関係の質問ではオタクを「同類」とし、非オタクを「一般人」という形で対置しています。
 つまり、ここでは、回答者=「ぱふ」読者はオタクであり、「一般」からは逸脱した人種とされているのです(としか思えない)。
 なのですが、面倒だし、細かく検証することもできないので、このページでは一括して『ぱふ』読者=オタク扱いで書いております。あしからず。
 もっとも、このアンケートのことをあるオタク女子に話したら「『ぱふ』買ってるってところで既にオタクだと思うけど」と言われた(笑)。

注4:余談ですが、かくいうわしも、若い頃アニメイトで見かけた女の子に声をかけたら(ナンパ)、「アニメとか好きなんですよね(注5)。私、そういう人には興味ありませんから」ときっぱり言われたことがあります(遠い目)。
 
注5:いや、本当は全然好きじゃないです。その時は、合わそうとして「はい」って言っちゃったけど。

注6:コミケなどの同人誌即売会では、並べられたひとかたまりの机のブロックのことを俗に「島」と呼びます。

注7:まあ、女性の結果を見ると、全然楽観できませんが…。


●細かい数字などは以下を見れ。

参考資料:
『ぱふ』2002年7月号 雑草社刊
『「若者の性」白書』日本性教育協会編 2001.5 小学館刊
『10000人に聞いた女の子のH』 2001.12 講談社刊
『投稿時代』(OUT11月号増刊) 1991.11 みのり書房刊

 あと、わし、アニメ雑誌とかは全くチェックしていないので、もし類似のアンケートなどがあったら教えていただけると幸いです。お願いしまそ。