〜バックハンドストローク〜


皆さん初めまして、今年の新人の西原剛士です。
今月は、私が¨バックハンドストローク編¨ということでご紹介していきたいと思います。
皆さん¨バックハンド¨というと「ちょっと苦手」とか、また「練習してもなかなか上達
しなくて…」といってあきらめていませんか?バックハンドなんて決して難しいショット
ではありませんよ。むしろ一度感覚を覚えてしまえば、フォアハンドより安定するショット
です。(少なくとも私は、バックハンドのほうが得意です。)



<精度Up、狙ったコースにしっかり打とう!>


まず、どんなショットにおいてもそうですが、自信をもって打てるようになることが第一
だと思います。そのためには、自分の狙ったコースに、正確なショットを打つことが条件
となります。


☆Point 1☆ 体の軸を保ち、上下左右のブレをなくす!

どんなケースにおいても”バランス”が重要になります。このバランスを保つには頭を 固定して〔全く動かさないという意味じゃないですよ!〕目線(自分の見ている映像)の ブレをなくすことです。効果的な練習法としては、帽子を浅くかぶり(かるくのせる ぐらいで可)背筋をのばして打ってみることをおすすめします。もし軸がブレていたり、 頭(目線)が安定しなければ帽子は落ちてしまいますが、逆にブレなければ、帽子は 頭の上にのったままのはずです。みなさんTRYしてみてください。
. 背筋が曲がった状態 . 背筋が伸びた状態
悪い例
良い例


☆Point 2☆ 肩をしっかり入れてスイングする!

バックハンドで力をうまく伝えて(力むのは簡単だけど…?)、威力のあるボールを打つのは 結構難しいものです。そこで意識していただきたいのが”肩をしっかり入れること”、 ”前足を踏み込むこと”の2点です。
まず”肩を入れる”ことによって、体の回転を使ってスイングするようになる(手打ちに ならない)、相手に自分の打つコースがバレない(コースを隠すことができる)という効果が あります。
次に”踏み込む”についてですが、これは打点をしっかり前で捕らえるためにも必要なこと です。かまえてボールの位置に入っていく際に軸足をきめたら、思いきって前足を踏み込んで 見ましょう(右利きの人は右足)。もちろんこの時にはテイクバックは完了していることが鉄則です。
. 肩を入れる . 踏み込み
肩を入れて・・・
前足を踏み込む




<効果的なバックハンドスライス!>


バックハンドストロークには、トッププロもよく使う”スライス”という非常に有効な
ショットがあります。スライスショットというと、どうしても守備的なショットとしての
イメージをもたれている方が多いと思いますが、そんなことはありません。確かにその
ショットそのものではエースをとるにはなかなか難しいと思いますが、使い方によっては
攻撃につながるショット、または武器にだってなり得るショットです。
たとえば、相手がネットダッシュをしてきたときに(サービスダッシュされた時も)パッシング
ショットを打っても抜けない状況だとすると、スライスショットを使って一度足元に沈め、
次に浮いてきたボールを決めるという方法もあります。逆に自分がネットダッシュするとき
には、非常に有効なアプローチショットとしても利用できます。
この様に使いようでプレイの幅が広がることまちがいなしです。これを機にバックハンド
スライスを練習してみてはいかがですか?


☆Point 1☆ コントロール重視!

最終的には攻撃できるスライスショットを打つことを目指してもらいたいのですが、 まずはミスなくしっかりコントロールすること。”ボールを送り出す”という イメージで打ってみてください(もちろんフォロースルーはしっかりとること!)。 このときボールのスピードは一切気にしないでください。まずはスピードよりも ”コントロール”を意識します。
ラケットを打点の高さにセットして、地面と平行にスイングしていきます。 この基本動作をふまえてコントロールしてみましょう。
クロスとストレートの打ち分けが主ですが、これはそんなに困難ではありません。 注意することは2点。まずスイングの軌道でコースを調整せず、体の向きでコース を決める。次に自分の打ちたい方向にしっかりフォロースルーをとること。 これらを変えるだけでも、ずいぶん安定してくると思います。
. バックハンドクロス . バックハンドストレート
クロス
ストレート


☆Point 2☆ 打点に注意!

皆さん結構気付いていない方が多いのですが、バックハンドのトップスピンと
スライスの時とでは”打点が異なる”ということを知っていますか?言われて
みれば…そういえば。。。という人はいませんか?(皆さん知ってたらすいません。。。。)
そうです、スライスショットはトップスピンよりも若干打点が近いのです。調子
の良いときと悪いときでは、そんなところにも原因があるのでは?一度チェック
してみてください。




<バックハンドからの展開〜ゲームの組み立て〜>


さあ実践編です。以上のことができている、若しくは次のステップにいけると
いう方たちのために、私なりのバックハンドからの攻撃法をご紹介しましょう。

テーマ:バックハンドクロスを武器にする!

☆パターン1☆
基本中の基本ですが、クロスラリーから短くなった所をストレートにアプローチ
(スライスでもトップスピンでも状況に応じて変える)→ボレーでキメ!
クロスとストレートの打ち分けがしっかりできれば、一番成功率の高いパターンです。

☆パターン2☆
ラリーの中でクロスの打ち合いになった時に、自ら思いっきり回転をかけて相手を
コートの外に追い出します(アングル方向に)。そして相手がスライスまたはつなぐ
ボールを打とうとしていたら、ネットダッシュをしてオープンコートにボレーで
決めます。
ここでのポイントは、まず相手をコートの外に追い出す鋭角なバックハンドのクロスを
徹底して練習すること。次に、相手の状況を見てからの素早い判断が重要です。これが
できれば、ボレーなんてチャンスボールのはず!

☆パターン3☆
どうしてもショットが安定しない時、うまくいかないときなどは、ラリー中にわざと
短い球を送り、相手を前におびき出し、パス対ボレーの勝負にもっていく。
ここまでくると最後の手段という感じがしますが。。。やってみる価値はあるかも。

以上、大きく3つに分けて私の独断と偏見で書いてきましたがいかがだったでしょうか。
今回は比較的基本を多めにご紹介しましたが、次回はさらに細かく深く掘り下げていこう
と思っています。乞うご期待!


最後にひとつ!
皆さんテニスを楽しんでPlayされていることと思いますが、あまり勝ち負けにこだわり
過ぎないでほしいということです。もちろんやっている以上、だれでも勝ちたいと思う
気持ちはあると思いますし、勝てなきゃ面白くないというのもわかります。
しかし「最終的に勝つのは一人、優勝できるのは一人と限られている」ということを
考えれば、テニスの”質”を上げていくのもひとつの楽しみなのではないかと私は思い
ます。以前できなかったショットが打てるようになった、自分のイメージ通りにプレイ
できた、という成果が得られれば、これも非常に喜ばしいことです。
みなさん、High Qualityなテニスを目指してLet's Play Tennis!





NTT TOKYO TENNIS TEAM