上の写真に写っているのは、ニコンFマウントの初めての標準ズームレンズとして生まれた
Zoom Auto- NIKKOR 43〜86mm F3.5 通称「ヨンサン ハチロク」の末裔です。
今となっては地味な存在のレンズです。雑誌等でNikon F2の特集が有ると植村直己氏の
F2チタンに装着された「ヨンサン ハチロク」を、目にするくらいでレンズそのものの
記事を目にすることは少ないでしょう。因みに植村氏は、Zoom NIKKOR28〜45mm F4.5
との組み合わせで使用していたようです。
このレンズの外観の特徴としては、今では珍しい直進式のズームレンズだということで
す。この頃のズームレンズとしては当たり前の、被写界深度を示す「ヒゲ」も、今となっ
ては懐かしい存在です。
さてここでは、43mmというニコンでは珍しい少し広角ぎみの画角を、35mmと50mm
のレンズと比較してみましょう。