あると、ほっとする御神機 F70D
「2号機」
ここ数ヶ月、物欲は封じ込めている(経済的な理由で!)のであるが、どうしても気になる御神機がある。
F70Dである。
昨年まで私の元で活躍してくれていたのが、甥っ子の誕生祝に義理の妹に取られ・・んにゃんにゃ布教に出られたわけである。
その功有ってか、義理の妹の仲間内では1眼レフがはやっているようである。
ところで、F70Dに旅立たれてしまった後、当の我が家ではどうも後釜が見つからず、試行錯誤の毎日であった。
F70Dはなぜか評価が低い。
F601もF60、F80もベストセラーと称され、商業的に成功しているらしいが、その後継であり、前身のF70Dには、そのような話は聞かない。
それどころか、ある雑誌には、嫌いなカメラベストテンに入っていた。
案の定、ここNSK秘宝堂にもF70Dの名前は無かった。
ここまで嫌われるとエールの送り甲斐があるというもの!
不肖、ガリレオが応援仕りいたす。
尚、悪いところは各誌で書かれているので反論以外は割愛する。
まずどのような性格の持ち主かを紹介しよう。
外観
80年代後半から90年代にかけて流行ったパームグリップ付きのプラスチック外装である。
薄いつや消し塗装で質感を高めようと努力の跡が見えるが、高級感や精密感はあまりない。
ただ、デザインはかなり頑張ったんじゃないかな?F90までのいかにもカメラという形とは違い、角を大胆に削った斬新なデザインで、大柄なボディを、普通サイズに(小さくはさすがに見えない)見せるのに一役買っている。
グリップも大きめだが、筆者の大きい手にはしっくりくる。
いわゆる人間工学デザインというやつであろうか?写真を見ていただきたい。
なかなか端正な姿ではないであろうか?(ちなみに筆者は「ブツ」撮りは苦手である。)
知力
ファインダー視野率92パーセント、倍率0.77倍、スクリーン交換不可、AF用モーターもF90より遅いのでたぶん普通のコア・ド・モーターだと思う。
この辺はコストの面でしょうがない・・・というよりF90の能力を超えてしまうので当然であろう。
それより、特筆されるのは、消音化である。AFモーターの音は多少するが、シャッターと給装の音は一体化して、「コトン、コトン」といった感じ。
RFライカのようと言ったらオーバーか?
行動力
シャッター速度1/4000Secは実用十分以上。
X125はこのクラスでは十分じゃないかな?筆者は満足。
AFセンサーはCAM274。
F90のCAM246の改良版とあるが、数字が大きいのは受光素子も多いのであろうか?
ニューフェイス診断室(アサヒカメラ)では「F90より低照度に強くなっている」とある。
F70D以外では、プロネア600にしか使われていないので、性格はわからない。
ファインダースクリーンはクリアマットスクリーン3、プロネア600、F100に採用されているものと同様である。(F5はクリアマットスクリーン2)
明るくて作業しやすいスクリーンである。
感受性
3D−8分割マルチパターンはF90と同等。
そればかりか内蔵スピ−ドライトで3D-マルチBL調光まで出来てしまう。
もちろん、中央部重点測光、スポット測光も可能。
描写力
露出はPモードが3種、カメラ任せのプログラムモード、絵文字合わせのイメージプログラム(使ったこと無いよ!)。
それにプログラムシフト,シャッター速度優先AE、絞り優先AE、マニュアル。
露出補正にAEロック、AEブラッケットになんとスピードライトブラケットまで。
とにかくフル装備。
プレビューボタンが無いのが玉に瑕。
体力
給装速度は最高約3.7コマ/Secと高級機並、これは、HSじゃないEOS−1系より早いのである。
しかも静かである。
この軽快感、F80では味わえない。
互換性
かなりの量のアクセサリーが共用できるはず。
AFニッコールはもとより、AF−Sニッコールが使用可能。
そして何より、Aiレンズが使用できること!
これでこそ真の「Fマウント」である、と筆者は主張したい。
「露出計連動レバー付き!」
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