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FEa.JPG (18228 バイト)

仕様
発売 1978年5月
ボディ価格 \69,000-(ブラック仕上げ\4,000-高)
形式 絞り優先方式AE
測光 中央部重点測光
シャッタースピード 1/1000秒〜8秒、B、X、M90

 


 その日、父親は初めて一眼レフカメラを購入した。まるで壊れ物を扱うかのように箱から取り出されたブラックボディのカメラ。

 箱にはNikon FEと書かれていた。同じように、丁重に箱から取り出されたAi Nikkor 50mmF1.4がFEにセットされる。

(ニコン様に導かれた時・HARI編より)


 この「ニコン様に導かれた時・HARI編」は、一部を除けばフィクションである。初めてHARIが手にした一眼レフはFE+Ai Nikkor 50mmF1.4であった。

 その後、HARIがFE2及び(AFの誘惑に負けて)ミノルタα7700iを購入するまでは、HARIが撮った写真はすべてFEを使用していた。そして、FEは常に期待に応えてくれていた。

 これは、考えてみれば当然の話である。当時、主力だったニコンのF一桁であるF3のサブ機として姉妹機FMとともに多くのプロカメラマンに愛用されていたのだから。(サブではなくメインとしても使われた事は言うまでもない。)

FEb.jpg (13583 バイト)  その頑丈なボディは、プラ製ボディに比べてはるかに安心感があるし、使い込まれる事によって「風格」すら出てくる。(プラ製ボディの、使い込まれるほど安っぽく黒光りするボディとは別次元である。)

 モータードライブを装着することによって(大幅な重量増と引き換えに)持ちやすいグリップと連写性能を加えることもできる。

 ファインダー内表示も、シャッタースピードと絞りの関係を学ぶならFMシリーズの「アンダー・適正・オーバー」だけの表示に比べて、「絞り値と連動した適正シャッタースピード」と「設定したシャッタースピード」が指針されるFEの方がはるかに分かりやすい(とHARIは思っている)表示となっており、まさにプロの要求にもアマチュアの要求にも応えられる逸品である。
 しかし、そんなFEであっても設計・発売時期の古さからくる欠点を持っている。シャッタースピードの最高速(1/1000)、シンクロスピードの遅さ(1/125)、ストロボは外部調光方式・・・。

 そんな不満に応えるべく発売されたのがFE2である事はいうまでもない。今なお人気の高いFE2、だがその話を語るのは・・・。続く

(HARI)

FEc.jpg (19182 バイト)
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