1945年7月25日

合衆国戦略航空隊司令官
カール・スパーツ将軍

1 第20航空軍第509混成部隊は,1945年8月3日ごろから以降,天候が目視爆撃を許すかぎり,なるべくすみやかに最初の特殊爆弾を目標の一つに投下せよ。

目標……広島、小倉、新潟および長崎

陸軍省から派遣された軍人と民間人の科学者が爆弾の爆発の効果を観測し記録することを可能にするため,加えられた飛行機は爆撃機に随行せよ。
観測機は爆撃の衝撃地点から数マイルの距離を保つこと。

2 特殊爆弾計画者による諸準備が完了次第,第二発目を前記目標に投下するものとする。前記以外の目標については別に指令する。

3 本兵器の対日使用に関して,一部または全部の情報の公開権は陸軍長官と合衆国大統領に保留される。あらかじめ特別の許可なく現地指揮官は,本件に関するコミュニケもしくは新聞発表を行わないこと。ニュース記事も特別検閲を受けること。

4 以上は陸軍長官および合衆国参謀総長の指示と承認のもとに発せられたものである。 貴官はこの指令の写し各1部を個人的にマッカーサー将軍およびニミッツ提督に情報資料として手交されたい。

参謀総長代理
トーマス・T・ハンディ