「くまのプーさん」を英米で奪い合い

「私のプーさん返して」「やだよ」−。子供たちに今も読み継がれている英作家A.Aミルンの童話「くまのプーさん」のモデルとなったぬいぐるみをめぐって、英国の国会議員とニューヨーク市長が奪い合いを演じている。

発端は4日、英下院労働党の女性議員ダンウディさんがマンハッタンの5番街に近い市立児童図書館に展示されているプーさんとその仲間たちのぬいぐるみが「古里の英国に帰りたがっている」と訴えた、と伝えられたこと。


突然の要求にまず米メディアがびっくり。各紙は5日付けの朝刊で一斉に「とんでもない」と反発した。ニューヨークのジュリアーニ市長は5日、市内の幼稚園児20人が待ち受ける図書館を訪れ「みんな、プーさんにはいてもらいたいよねえ」と問い掛け、子供を”だし”に返還拒否の姿勢を示した。


プーのぬいぐるみは、ミルンが1921年、一人息子クリストファー・ロビンの1歳の誕生日にロンドンの高級百貨店ハロッズで購入。同図書館に寄贈された。
(1998.2.7スポーツ報知より)

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ニューヨークの市立図書館を訪れ、展示されている
「くまのプーさん」のぬいぐるみを抱くジュリアーニ市長
(ロイター=共同)
プーさんとその仲間たちのぬいぐるみ