「セリ ナズナ オギョウ ハコベラ ホトケノザ スズナ スズシロ」 という春の七草の記述が1300年代に書かれた有名な源氏物語の注釈書 「河海抄」 の中にあり、その後 「これぞ七草」 が付け加えられられて和歌の形に詠まれたが、その最後を飾るスズシロは現代でいうダイコン(大根)の事である。 |
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食用の大根の花
ダイコンの野生種がノダイコン(野大根)で、ハマダイコン(浜大根)とも呼ばれ、海から遠く離れたこの地方ではなかなか見られないが、4月の中旬、日本各地の海岸線に、行けども行けども真っ白な野の花畑を作る。 |
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ノダイコン(ハマダイコン)
ダイコンの名の由来はオオネ(大根)の音読みから来たものであるが、その前の呼び方のスズシロのスズは古語で青を意味し、シロは白でこれがスズシロの名前の由来となっている。
古代から現代までずっと食べられてきた数少ない野菜のひとつで、消化を助けるジアスターゼを多く含む為整腸作用があり、健康食品としても利用されてきた。 大根役者の由来も 「食中毒を起こさない」 から 「当たらない」 になったとされる。 春の七草の内、現代でも日常食べられる野菜となったのはこのスズシロ(大根)とスズナ(蕪)だけであるが、これも改良や肥料を与える事で現代の姿になったものであり、放っておけばノダイコンになってしまう。 |