カキネガラシとイヌカキネガラシ

カキネガラシ

カキネガラシは枝が横に広がり群生すると名前の通り生垣(いけがき)のように見えるその独特の姿で遠くからでもそれと分かる。
名の由来は英名(垣根のような芥子菜)を直訳しただけのようであるが、原産地のヨ−ロッパの人も垣根に見立てたのであろう。
明治時代に欧州から帰化した帰化種で、全国の野原や市街地に広がっている。
典型的な4花弁のアブラナ科の花であり、枝は垣根の様に横に広がるが、果実(長角果)は花序の軸に密着する特徴があり、果実が横に伸びる一般のアブラナ科の花とは様相を異にする。( 「ナノハナと油」 の項参照)

カキネガラシの花と垣根のような全体像

この花と同属のイヌカキネガラシも近年あちこちで繁茂している。
カキネガラシより遅く昭和初期にヨ−ロッパから渡来した帰化種で、一般に植物の名の前にイヌが来ると役に立たないという意味になるが、この場合、カキネガラシ自体も役に立ちそうにないので、 「カキネガラシに似て非なるもの」 との意味であろう。
似ているとは言っても、花だけで、イヌカキネガラシの長角果は通常のアブラナ科の花と同様横に張り出し、枝も垣根のようには広がらず、全体像はかなり異なる。

イヌカキネガラシの花と全体像

カキネガラシもイヌカキネガラシも近年、散歩道の途中のあちこちで目に付くヨーロッパから帰化した花である。

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