音楽アートサロン お問い合わせ
胡桃庵古楽道場 上尾直毅クラヴィコードレクチャーコンサート
2011年9月24日(土) 13:00開演
出演 上尾直毅 (チェンバロ/クラヴィコード)
日時 2011年9月24日[土]  

13:00開演 12:30開場

 
 
  曲目 アントニオ・ヴァレンテ(16世紀)
  Antonio Valente
★ロマネスカ La Romesca
★イントルチャの踊り Lo Ballo dell'Intorcia
★ナポリ風、ロンバルディア風のガリアルダ
   Gagliarda Napolitana & Lombarda

アントニオ・デ・カベソン (1510 - 1566)
  Antonio de Cabezon
★イタリア風パヴァーヌによるディフェレンシャス
   Diferencias Sobre La Pavana Italiana

パブロ・ブルーナ(1611-1679)
  Pablo Bruna
★第1旋法による右手のためのティエント
   Tiento de primo tono de mano derecha

ヨハン・ヤコブ・フローベルガー (1616-1667)
  Johann Jakob Froberger
組曲 ハ長調「皇帝フェルディナンド4世の死に寄せる哀歌」
  Lamento sopra la dolorosa perdita della Real Msta di FERDINANDO IV,
   Gigue, Courante, Sarabande.

ヨハン・ゼバスチャン・バッハ(1685-1750)
  Johann Sebastian Bach
★2声のインヴェンションより
  第1番ハ長調、第3番ニ長調、第4番ニ短調、第8番ヘ長調
  第10番ト長調、第13番イ短調、第15番ロ短調

 
   
会場 ノワ・アコルデ音楽アートサロン  
料金 前売¥2,500 当日¥3,000  
チケット申し込み こちらのオンライン予約フォームにてお申し込みください。 
お電話でのご予約は06-6862-8855
お申し込みフォーム >>
主催・後援等 [主催] ノワ・アコルデ音楽アートサロン 
お問い合わせ ノワ・アコルデ事務所 TEL:06-6862-8855
出演者プロフィール
上尾直毅 チェンバロリスト
東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を卒業。
ピアノを辛島輝治氏、チェンバロを山田貢、鈴木雅明、渡邊順生の各氏に師事する。
92年第6回古楽コンクールで「通奏低音賞」を受賞する。 同年よりオランダに渡りチェンバロをG・レオンハルト、A・アウテンボッシュの両氏に、フォルテピアノをS・ホーホランド氏に師事しそれぞれソリストディプロマを得て卒業。
99年よりデン・ハーグ王立音楽院古楽器科の正式伴奏員を勤め、00年から帰国する01年まではオランダ室内管弦楽団のチェンバロ奏者も勤める。
鍵盤楽器の他18世紀の宮廷バグパイプ「ミュゼット」の研究家としても活躍している。01年に帰国後はソロ、アンサンブルの両方で数々のコンサート、CD録音に参加している。
2010年4月にリリースされたフォルテピアノによるCD「ベートーヴェン:61鍵の時代」は「レコード芸術」誌で特選盤及び優秀録音と評価された。
桐朋学園大学音楽学部講師。
クラヴィコードについて

もし「大きな音の楽器」から「小さな音の楽器」へと順番に並べていったとしたら、クラヴィコード
クラヴィコードは後者の一番隅っこに置かれるほど、その音量は小さく繊細です。
この「静寂の楽器」と呼ぶこともできる鍵盤楽器クラヴィコードは、
ヨーロッパで15世紀頃現れ19世紀初頭までの約400年間絶えることなく製作され続けてきました。
同じ鍵盤楽器であるチェンバロやピアノに見られるような発音のための複雑な仕組みは全く無く、ただ鍵盤の先に小さな金属片が立っているだけのシンプルな構造。
この金属片が弦振動の支点と発音体の両方を兼ねるため音量が小さいのですが、
その小さな音量の中で強弱を付けることが出来たり、他の鍵盤楽器では真似の出来ない指によるヴィヴラート
(音を揺らすこと)を付けることも可能で、
このような多彩な表現力を持つクラヴィコードはルネサンス時代から初期ロマン派に至るまでの多くの作曲家達に愛されてきました。
今回のレクチャーコンサートでは17世紀後半に製作された楽器をモデルにした
クラヴィコードを用い、16〜17世紀にスペイン・ポルトガルとドイツで生み出された「バッハ以前」の音楽作品を演奏したいと思います。
使用するクラヴィコードは16〜17世紀に使われていた音律(調律法)「ミーントーン(中全音律)」で調律され、2つのシャープ鍵盤は異名異音のための「分割鍵盤」になっている珍しい楽器です。

「分割鍵盤」について

17世紀において鍵盤楽器によく採用されていた調律法「ミーントーン」では、
♯が4つまで、♭が3つまでの長調の長3度が純正に響くように音高が配置されています。
この調律法を使用するという前提で書かれた17世紀の音楽作品は♯や♭の多い調で曲が書かれることはあまりなく、ほとんどが♯♭3つくらいまでの調性で作曲されています。
そのため、鍵盤上の1オクターブ内に5つあるシャープ鍵盤のうち、
ド♯、ファ♯、シ♭の3つの音は、鍵盤を同じくする
レ♭、ソ♭、ラ♯として使われることは滅多に無かったので
当然のようにド♯、ファ♯、シ♭として調律されます。
ところが残る2つのシャープ鍵盤
ミ♭とソ♯は、曲の調性によって
レ♯、ラ♭として使う必要が時々起こってくるのです。
その場合、奏者は調子外れに聞こえてしまう濁った音を我慢して使うか、うまく響くように調律を変更してから演奏する事になります。
そこで、これら頻繁に使用されるミ♭とレ♯、ラ♭とソ♯の音を、適切な音高で且つ調律を変更する必要もなく簡単に演奏するために生み出されたアイデアが「分割鍵盤」でした。
しかし「ミーントーン」調律は18世紀に入るとあまり使われなくなり、
全ての音を異名同音として扱える調律法が好まれていった結果、
分割鍵盤を備えた鍵盤楽器も18世紀以降製作されなくなりました。

HOMEサロンTOPコンサートサロン通信ご利用案内アクセスお問合せリンク
COPYRIGHT NOIX ACCORDEES. ALLRIGHTS RESERVED