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「piano/composition BORDER TO BORDER ピアノは思考する」 2008年1月5日(土) 14:00開演(13:30開場)
創作と演奏の狭間にあるものとは?
歴史と現在(未来)、身体と知性、音と言葉、時間と空間、異なる様式やジャンル、あるいは概念・・・
作曲家、井澤岳野、後藤國彦、前田克治、そして、ピアニカ奏者であり、即興演奏家であるしばてつが、たった1台のピアノに対峙し、あらゆるボーダーを渡り歩く。そこには、どのような可能性が秘められているのか。そして、4つの表現世界には、果たしてボーダーは存在するのかしないのか、それとも互いにクロスオーバーしていくのか。
ボーダーからボーダーへ
ピアノは思考する
出演 後藤國彦 (作曲、ピアノ) ≫クリックで拡大表示します
井澤岳野 (作曲、ピアノ)
しばてつ (作曲、ピアノ)
前田克治 (作曲、ピアノ)
曲目
後藤國彦 : 調和数列 I, II, III / Harmonic Progressions I, II, III (2007)
井沢岳野 : 30 esquisses (2007)
しばてつ : Marnix Straat
前田克治 : Distance of Resonance 他
日時 2008年 1月 5日(土) 14:00開演(13:30開場)
会場 ノワ・アコルデ音楽アートサロン 【MAP】
料金 ¥3,000 ※要予約
お問い合わせ 前田 (TEL:090-8146-8068)
出演者プロフィール
後藤國彦 (作曲、ピアノ)
1964年東京生まれ。ピアノを栗田信子、山岸麗子、ナイジェル・コックスに学び、作曲を田中賢に、英国立シェフィールド大学にてデイヴィッド=ハロルド・コックス、ポール・アーチボールドに、Acanthes 音楽祭(アヴィニョン)等でヘルムート・ラッヘンマンに師事。作品に 'The Hunters in the Snow'(雪中の狩人)for trumpet with slide, electric-guitar & piano (2002)、「森の泉、泉の鹿 (Forest, Fountain, Fawn) 」for five flutists (2006) などがある。「新しい世代の芸術祭」実行委員。Music in Motion を主宰し、自主企画「鍵盤音楽史」を継続中。


井澤岳野 (作曲、ピアノ)
1960年千葉生まれ。作品に 6 Preludes for piano(1993)、Brain storm for 4 instruments and live electronics(2000)、「和楽器のための二首」for koto shamisen performer(2001)、「星が地面に瞬くとき」for computer (2007)などがある。2003,2006 CCMC入賞。2005 シタール奏者として庭園美術館において演奏。現在、桐朋学園、明治学院大学非常勤講師。


しばてつ (作曲、ピアノ)
1959年東京生まれ。作曲もピアノもピヤニカも独学。主な作曲作品。5本のアルト鍵盤ハーモニカのための「5chサラウンドサウンド〜ハイドン変奏曲」(2005)、オンドマルトノとピヤニカのための「電波梅」(2004)、ピアノ独奏曲「ノイケルン」(2007)、ゲームピース「片手で出来る事をしよう」(1995頃)。即興演奏グループ「細田茂美モリシゲヤスムネしばてつ」は8年、鍵盤ハーモニカバンド「P-blot」は11年続けている。2006年には、ニューヨーク、ボルチモア、フィラデルフィア、ロンドン、2007年にはアムステルダム、ベルリンで即興演奏などを行なった。


前田克治 (作曲、ピアノ)
1970年神戸生まれ。大阪音楽大学大学院修了。作曲を近藤圭に師事。「絶え間ない歌〜オーケストラの為の」により1999武満徹作曲賞第1位(L.ベリオ審査)、「反射の様相〜2台のピアノを伴うオーケストラの為の」により 2000 A.ツェムリンスキー作曲賞第1位(米)等受賞。国内外で作品を発表の他、関西の作曲家 と演奏家によるグループMUSIC FORにて、企画構成、インスタレーション等も手掛ける。大阪音楽大学、同志社女子大学、大阪成蹊短期大学各非常勤講師等を経て、 2007年10月より高知大学准教授。
◇◆◇ 推薦いたします ◇◆◇
 ノワ・アコルデ音楽アートサロンは、意欲的な音楽家を発掘し、応援することを開設の目的の一つにしております。さて、現代に生きる私達が、同時代の作品を聴くということは、欧米では、いえ日本でもこの頃は、そうハチャメチャに珍しいことではなくなりました。
 1970年大阪万博の前後に現代(当時は前衛音楽という言葉が主流)=コンテンポラリーミュージック(同時代音楽)の作曲家、演奏団体もかなり来日しました。しかし、日本の音楽界、音楽家の中でもあまりなじみのないものであり、議論や賛否の圏外に置かれていた感があります。
 現代では、様相がかわり、例えばいずみシンフォ二エッタ大阪では、毎回新作世界初演が当たり前になっており、観客も古典や20世紀前半から後半にかけてのプログラムが当たり前で満席近くになっているのを隔世の感を持って筆者は、たのしんでおります。 70年万博の時は、シベリウスシンフォニー2番を同じオケが演奏した日とストラヴィンスキー春の祭典が演奏されたときとでは、2分の1の差がありましたから!
 今は、観客の御髪の色がシルバーが大半と行っていい程です。ほぼいずみホールでは30代から80代ぐらいの方が、一日のプロで20世紀と21世紀の音楽を抵抗なく、聴かれている訳です。
ノワ・アコルデも、大きなホールではできない、現代作曲家の作品を聴くという試みに応えていきたいと思っております。皆様の小粋な好奇心を是非、関西、東京で活躍するみなさんにご声援いただきますようお願いいたします。
ノワ・アコルデ音楽アートサロン ひらい悦子
ご出演者の声
2008/1/5 <ピアノは思考する>
コンサートを終えて
前田克治

ノワ・アコルデは、隅々まで配慮の行き届いた、さりげないセンス溢> れる落ち着きのある空間であり、さらに、こういった小規模な会場としては例がないほど、響き、ピアノの質共に、素晴らしいのですが、何と言っても、オーナーさん、スタッフの Yさん抜きにしては、その魅力も十全に活かしきることはできないでしょう。今回、4人の作曲家が、ピアノで自作その他を演奏し、個々の芸術観、世界観を自由に提示するという、かなり実験的な公演だったこともあり、ピアノの特殊奏法をはじめとする、コンサート成立に向けての様々なハードルがあったのですが、数多くの面倒なやりとりにも、本当に忍耐強くお付き合いくださいました。営利主義ではなく(実際、使用料は、驚くほど安いのです)、この場所を新しい芸術の発信、出会いの場としたいという強い情熱と信念、また、面白いと思ったことにはとことん協力して(乗っかって)、さらに自分たちも楽しんでしまおうという、旺盛な知的好奇心と寛容さ。私たち何かを創り出そうという者にとって、これほど勇気を与えられる存在はありません。今後、ノワ・アコルデが、志しを同じくする多くの人々に支えられ、芸術創造の拠点として、益々発展していかれますよう、心よりお祈りしております。有難うございました。


2008/1/5 PIANO/COMPOSITION BORDER TO BORDER <ピアノは思考する>
コンサートを終えて
後藤國彦

豊かな場、ひとの心が出会う場をつくられ、維持される、ホール創設者のお気持ちが体現された空間です。その空間に包まれることで、演奏会全体、また、前日からの準備時間も全て、豊かで暖かい時間となりました。
最も大切なものは常に心であり、場に心があれば、そこに集う人間の心も躍動し、交流します。ホールが生きている、のみならず、自分がホールで生きている、その喜びを満喫しました。この喜びの一端を、私たちの作曲演奏行為によってお客様にお伝えできていれば、幸いに存じます。
以上、場に生かされて生きる者の、感謝の言葉として。

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