1.7歳を過ぎたら・・・ |
ノアローが老年に差し掛かっていると初めて感じたのは去年です。 去年の10月、掛かり付けの獣医さんに毛艶の悪さを指摘され、血液検査をした結果、甲状腺の機能低下と診断されました。 これは正しいお薬を投与し続ければ、特に生活に支障をきたすこともなく、恐ろしい病気ではありません。 「ああ、7歳になると色々出て来るんだな」 悲しかったけれど、その時、私はそんな風に思ったと思います。思い起こせば、ここ数ヶ月、ノアローは大人しくなり、動きも余り活発ではなかったかもしれません。これを落ち着きだとばかり思っていたのですが。 そして、獣医さんが仰った通り、ノアローの状態はとても良くなりました。飛んだり、はしゃいだりが復活しました。 そのノアローが、今年の7月、急に歩けなくなったのです。文字通り、全く歩けなくなったという事ではないのですが、突然、座り込んで動けなくなるという症状を見せ、少し動いては又座り込むという動作を繰り返したのです。その時、ノアローは不安そうに私の顔を見つめていました。 私たちは慌てて、ノアローを獣医さんへ連れて行きました。間が悪いことに院長先生は不在で、他の先生に診て貰うことになりました。急を要することでしたので、怖がるノアローを押さえ込んでのレントゲン撮影となりました・・・。 レントゲンを見る限りは関節・骨等に異常は見られませんでした。もしかしたらヘルニアという可能性もなくはないというお話で、神経を補助する注射をして貰い、家へ帰りました。 家で何度か普段と違う症状を見せ、その時も不安でいっぱいになりましたが、ノアローはぐっすりと泥のように眠り込み、翌朝、起きた時には普段のノアローに戻っていました。 院長先生が在宅の時に再びノアローを連れて行ったところ、結果は、老化現象で、ギックリ腰まではいかない腰痛ということでした。私たちはほっとしたのと同時に、軟骨に良いと言われるサプリメントを取り寄せて、すぐにノアローに与え始めました。少しでも老化の進行が遅くなるようにと。 「ノアローが歩けなくなるかもしれない」と思った時の悲しみは今まで味わったことのないくらい辛くて抑えようのないものでした。そして、ノアローは、もう、家に来た時の子犬ではなく、いつか、そんなに遠くない将来、私の手の届かない遠いところへ行ってしまう、そんな年頃になってしまったのだと、はっきりと思い知らされました。 時間を戻すことが出来たら、どんなにか良いでしょう。楽しい時間はあっという間に流れ、ここまで来てしまったのですね・・・。 そして、つい先日、ノアローの目を院長先生に診せたところ、白内障の兆しがあると診断されました。ノアローはもう8歳です。そういうことが起こってもおかしくはないんですよね。 愛するノアローの目が見えなくなってしまうかもしれない。その事はとても悲しいことです。ノアローのキラキラ光る美しい目が、やがて白く濁ってしまう。そんなことは今まで考えたこともありませんでした。 覚悟を決めなければならないという事なんですよね。果たして自分にそれが出来るのかどうか私にはわかりません。先のことを思い煩うことのない陽気で楽しいノアローに比べて、なんて自分は惨めな愚か者なのだろう・・・。 可愛いノアローと過ごす幸せな一日に感謝して、それが長く続くことを祈るばかりです。 2006年10月5日 |