アルティメットソリッド
ウルトラマン
バンダイのガシャポンフィギュアシリーズ、アルティメットソリッド(以下US)のウルトラマンの第1段です。
スーツアクターの筋肉のつき方までリアルに再現するという、「究極の立体物」の名を冠するこのシリーズ、
先の仮面ライダーの第1段でその凄さが実証されたわけですが、このウルトラマンのほうもすごいことになっています。

ラインナップは、マン・A・レオ・80・マックスの5種という、人気ありのと、人気薄のと、人気極薄なのを
バランスよく取り揃えたいつものパターン。マン・A・80にカラータイマーの色違いがあります。

いきなり80を出してくれたところが個人的には嬉しいです。

ウルトラマンA(エース)

ウルトラギロチン・バーチカルギロチン・サーキュラーギロチン・ホリゾンタルギロチン・マルチギロチン
・ギロチンショット・ウルトラスラッシュ・エースブレードなどの多彩なぶった切りワザで、
数多くの超獣や怪獣などを、真っ二つかそれ以上にバラバラにした宇宙最強の切断魔。
放送当時の学童雑誌には「孤児だった」とか「子供のころは不良だった」とか書かれていました。



今回一番のできの良さに感激した造形。生き写しというかそのまんまというか、顔が大きくて脚の短い所まで、
余すところなく、容赦なく、ウルトラマンAそのもの。
スーツ素材に厚手のものを使用しているせいで、シワのつきかたがほかのウルトラマン達と違うところ、
また関節部に細かいシワがついているところなども、忠実に再現してあります。


一見シンプルなのに、うろ覚えではまず描けない
複雑な面構成のエースのお顔。
仏様っぽいというか、トカゲっぽいというか、
どのウルトラマンとも違う、とにかく不思議なデザインです。
小型フィギュアゆえか、多少目を大きめにディフォルメして
造形してあるようです。


今シリーズの難点なのですが、カラータイマーがスーツから直接
はえているような造形になっていて、違和感があります。
カラータイマーの「枠」が造形されていないのです。
スーツのデザイン上、エースとマンは特にそれが目立つ感じ。
カラータイマーをクリアパーツで再現する関係で
そうなったのかもしれませんが、全体的に良いフィギュアなので、
なんとも惜しいところ。




「US仮面ライダー」と同様に、フィギュアにはうんちくの載ったブックレットがついてくるのですが、
それによれば“今回商品化されたのは、第12話のサボテンダー戦のみで使用された「ダブルビーム」という、
ややマニアックな光線ワザのポーズ”だそうです。重箱の隅をつついたようなワザのポーズが選ばれたのは、
メジャーなワザのポーズなどは既に立体化されているからでしょうか。
結局、サボテンダーを倒したのはサーキュラーギロチン(十字型の光の刃で敵を4つに切断するワザ)だったので、
「ダブルビーム」ってマイナーな上に必殺技でもないんですよね。


ウルトラマン

初代ウルトラマンの、俗にいう「Cタイプ」。
M78星雲光の国からやってきた謎の超人。
シンプルで美しく、それでいて斬新なそのデザインと、やたらと完成度の高いそのスーツは、
改めて見るにつけ、40年ちかく前に存在したものだとは思えないクオリティです。
まったく古さを感じないのは、もはや一種の芸術品だからでしょうか。
個人的には、新マンなどのスーツに逆にレトロさを感じたりします。



このように胸や肩のパッドにできる独特のシワまで再現。
上のエースと比べると、脚の長さはもちろんのこと頭身もかなり違いますが、これは中に入っていた古谷敏が
顔の小さい8頭身の人だったせいで、特にフィギュアの顔を小さく造形したわけではないと思います。
初代マンに「美」を感じるのは、均整の取れまくった古谷敏のプロポーションによるところも大きいかもしれませんね。


エースは複雑な面構成のせいで似顔絵がかけないのですが、
ウルトラマンはこのとおりいたってシンプル。似顔絵は簡単です。
もっとも、ちゃんとかっこよく描けるかというとそれは別問題でして、
シンプルすぎてバランスがとりづらく、あんがい難しいです。

さて、このフィギュアのウルトラマンですが、
上の写真などのように、横顔や斜め前から見た顔は文句なくかっこよく、
実物どおり美しいものですが、実は正面から見るとイマイチ。
実物のスチール写真と比べると、どうもほんのすこぉ〜〜〜〜し、
耳の下の部分に横幅がありすぎるような気がします。

あとやはり、カラータイマーの枠がないのが気になります。





ブックレットによればこれは、第33話「禁じられた言葉」のメフィラス星人戦での、早撃ち八つ裂き光輪のポーズだそうで。
メフィラス星人とウルトラマンがお互いに間合いを計って対峙し、居合抜きのように技を繰り出すシーンは、
緊迫感溢れる名勝負でした。

そんなあたりを再現したくて、メフィラス星人のフィギュアを用意してデジラマ作製したんですが、
なんかいまいちな上に、まぁ当たり前なんですが、メフィラスを画面内に入れる分、
ウルトラマンを小さく合成せざるをえなくなっちゃって。



右のアングルならウルトラマンをわりと大きく合成できるんですが、正面から見たウルトラマンの顔が
予想以上に面白い顔で(顔の下部分の横幅がちょっと大きいと思ったのはこのとき)結局ボツって、
ウルトラマン単体のになりました。


ウルトラマンレオ

しし座L77星の元王子様。マグマ星人の侵略をうけて故郷を滅ぼされ、おおとりゲンとして地球に避難していたが、
その地球にもマグマ星人の魔の手がおよび、ついにレオは戦う決意をする。
それは、狂鬼人間と化したモロボシダンの、特訓という名の八つ当たりに耐える日々の始まりだったのだ!
というお話。(え?)

第1話でウルトラセブンが倒されるという衝撃的な導入部から始まったウルトラマンレオ。
セブンの脚折りシーンはマジ痛そうで、当時の多くの少年達の心に、根の深いトラウマを植え付けました。



今回最も力強い造形のウルトラマンレオ。ヌンチャクを構えたポーズが決まっています。
同じバンダイのハイパーディティールシリーズなら、テカテカの成型素材剥き出しで表現される体表の「赤」ですが、
USはこれを全塗装で再現しているので、見た目も良く、非常にリアルな仕上がりになっています。
画像ではちょっとわかりませんが、実際のスーツどおりに、手袋とブーツの色が体表色よりも少々濃く、
また少々つやのある塗装がなされておりまして、この「少々」具合がまた絶妙なのです。


うろ覚えはおろか、見ながらでもまともに描けないレオの顔。
もはやウルトラマン顔でもないしね。
部分で見るとアンバランスなのに、
全体的にはまとまって見える不思議デザインです。
デザイナーは大まかなデザインの後、
粘土で立体的にデザインしていったそうです。
確かにこの頭部は正確な3面図があっても、
ちょっと立体化できなさそう。

レオはもともと胸部にカラータイマーの枠があるので、
このUSでもカラータイマーが浮いた感じになりません。
これがために、胸部は最も本物に近い印象があります。
またヘッドですが、目の内寄りののぞき穴が再現されていないのは
痛いです。黒い点が有ると無いとでは、かなり印象が違うので。





ポーズやヌンチャクは第11話「泥まみれの男ひとり」(初期のレオっぽいサブタイですな)のものなのですが、
やはりここは良くも悪くも強烈なインパクトを残した第1話「セブンが死ぬとき!東京は沈没する!」のイメージで。
背景は、幕張のビル街に、海岸の波打ち際の画像を合成したものです。あと、目の黒い点はレタッチして入れました。

お腹の「み」っぽい文字は王子様の証のシークレットサイン。第8話あたり以降、なぜか左側に点が追加されます。
そしてそれが正式なものとして世間に認知されています。フィギュアは第11話のものなので、点アリ。
レオがかまえるヌンチャクは、「燃えよドラゴン」公開当時のカンフーブームを端的に表すアイテムですが、
そのあおりなのでしょう、初期のMAC隊員はよく宇宙人に格闘技による肉弾戦を挑んでいました。
MACは装備品に格闘用の「MACナイフ」とかあるんですよ。やる気満々。
巻き添えで人死んだりするし。なんかなぁ。


ウルトラマン80(エイティ)

最近、辰巳出版から「君はウルトラマン80を愛しているか」という研究本がでたり、
また現在放映中のウルトラマンメビウスの世界における最後のウルトラマンだったりして、
ほ〜〜んのごく一部でにわかに注目されているこのウルトラマン80。
辰巳の本は無理矢理マンセーしているような記事が多かったので、事情を鑑み脳内修正しながら読みましょう。

「金八先生」などのブームに便乗する形で、番組開始当初「ウルトラマン先生」を謳い、
“主人公矢的猛は熱血中学教師でありながらUGMの隊員で実はウルトラマン”という設定で物語の幕は開きますが、
いくらなんでも設定に無理がありすぎで、結局先生としての矢的猛は12話までしか描かれず、
以降そんな設定は無かったかのように、UGM隊員の矢的猛のみが描かれていきます。
13〜30話まではSFドラマを中心にした物語が続きますが、31話からは子供達の日常に怪獣がからんでくる
ジュブナイル路線に方向転換します。以降、サブタイトルが猛烈に頭の悪そうなものに変わり、
たとえば作画が完全崩壊したアニメのような感じで、80はある意味伝説になったのでした。



造形がどうこう以前に、80がこうまでまともに立体化されたことを素直に喜びたい。
というか造形は申し分なくそっくりな気がしますが、もともとがかっこいいウルトラマンではないので、
心の中で「似ている」→「すごい!」というふうにいまいち繋がらないのが正直なところ。
ぐりっと張ったモモの筋肉がステキ。



立体化されやすい他のウルトラマンたちが
マイナーなポーズをとるのと対照的に、
80は彼の代表的な必殺技・サクシウム光線の構え。
なんか、「最初で最後だし」って感じがします。

さて、31話以降の猛烈に頭の悪そうなサブタイを列挙しますと、
第34話「ヘンテコリンな魚を釣ったぞ!」
第39話「ボクは怪獣だーい 」
第40話「山からすもう小僧がやってきた 」
第41話「君はゼロ戦怪鳥を見たくないかい? 」
第42話「さすが! 観音さまは強かった! 」
第50話「あっ! キリンも象も氷になった!! 」(最終話)
なんてのがあるのですが、




この背景撮影のために行ってきました、第42話「さすが! 観音さまは強かった! 」の舞台、大谷平和観音です。
あらすじは、この観音像の下に千両箱が隠されていると思い込んだ泥棒(トレジャーハンター?)が爆破して
観音像を倒したところ、出てきたのは怪獣ズラスイマー。ズラスイマーは観音様の法力で封じ込められていたのでした。
というもの。仏像を粗末に扱うとハヌマーンになぶり殺しにされるというのに、恐れを知らぬトレジャーハンターです。
もっとも、劇中のミニチュアは単独で立っていたので倒れましたけど、この観音像は見てのとおり
体の半分が後ろの崖と一体化しているので、実は足もとを爆破したくらいでは倒れません。

あと劇中で異様だったのが、80が怪獣と戦っているあいだじゅう
「80でもダメじゃろう。魔物を退治できるのは神か仏のお力だけじゃ!」
「観音様と一緒に戦えェ!仏の力をかりるんじゃぁ!」
と村長らしき人物(柳谷寛)が叫び続け、それを聞いた80が倒れた観音様を掲げると、観音様は超光り輝き、
怪獣は自動的に封印され、その場所には(人間から見れば巨大な)菊の花がこんもりと山になるという、
これ仏教番組かというくらいのやり過ぎ演出。石堂脚本の話は変だと聞いていましたが、確かに変。
でもそこがイイ!
「ゴジラ対メガロ」「昭和ガメラ」も好きな私としては、むしろこういうハチャメチャなの好きですな。
逆に最近の、ジュブナイルの名をかりた「親子もの」は、お行儀良すぎて見ていていまいちピンとこないものがあります。
ちなみにトレジャーハンター(作中ではコソ泥といわれていたけど)役は、新マンの中の人・きくち英一さんが
演じておられました。


さて、大谷平和観音の場所ですが、大谷石の産地で有名な栃木県宇都宮市大谷町です。
宇都宮駅の近くなので新幹線で行けばすぐなのですが、往復で1万円近く払うのはなんか嫌だったので、
普通列車でゆっくりと行ってきました。
距離的にはよく行く外房とたいして変わりないのに、駅の数が多いからかやたらと遠く感じました。

観音前の公園は現在立ち入り禁止区域。
別にズラスイマーの封印がとかれたからではなく、
公園整備工事の模様。

中央の岩の隙間は、以前は上部が岩で繋がっており、
トンネルになっていたのですが、現在はこのとおり。
地震で崩落でもしたのかと思ったんですが、
大谷寺のおばあちゃんに聞いたところによると、
どうやらヤバそうだったので事前に崩したっぽいです。

2005年秋あたりまでは、まだトンネルがあったようです。
見たかったなぁ。


地元小学校のポピュラーな遠足コースだったらしく、
以前は観光地としてにぎわっていたというこの一帯。
現在は寂れる一方で、当時はGWともなれば
観光客が押しかけたであろう平和観音むかいの食堂も、
今はこの通り解体を待つ廃墟に。

岩の間に建てられている凝った作りのようですが、
そんなたたずまいがますます廃墟っぽさを演出しています。
探検してみたい物件。

大谷寺。
岩壁に掘られた平安時代の石仏を守るように立てられた、
けっこう歴史も由緒もあるお寺です。

先の大きな仏像が「大谷平和観音」
この寺の中にあるのが「大谷観音」
名前は似ていますが、全然違います。

大谷寺近くにある、大谷資料館の大谷石地下採掘場跡。
映画「イノセンス」のオルゴールの音を録音したという、
地下に広がる大空間に圧倒されます。
ここは行ってよかった。

ぶっちゃければ、地下鉄が発達した東京では
意識せずとも日常的にこういった空間に身をおいている
はずなわけですが、やはり、掘ったまんまの状態の
地下空間は迫力が違うのです。
えらい寒いし。小一時間いたら手がかじかんできました。

画像は、手すりのポールの上にカメラをあてて、
根性で2.5秒のバルブ撮影をしたもの。
三脚持っていけばよかった……。
本当はもっと暗いとこです。

ウルトラマンマックス

放送前は「25年ぶりのM78星雲からやってきたウルトラマン」というフレコミで、
一部のウルトラマンネオスファンに不評を買いましたが、そんなマックスの設定もそのあとの、
ウルトラ兄弟と密接な関係を持つというメビウスの企画のために、いつしかなかったことに。
フィギュアのブックレットには「M78星雲から飛来した光の巨人。光の国の出身であるかどうかは不明となっている」
とか書かれる始末です。
いろいろ不憫なマックスですが、トドメですかこれ↓は。



マックスのみ、ブックレットには造形師の名前は無く、どうやら実際のスーツから3Dスキャンした
データをもとに立体化されたという、造形師の手を経ていないフィギュアなようです。
新しい試みとして面白いかもしれませんが、肝心の出来のほうがこれでは。


なんでこんなことに……
全体的にメリハリの無い、エッジも無い、もやっとした造形です。
顔のモールドの彫りも浅い印象。
縮尺的には正しいのかもしれませんが、小さいフィギュアなので、
ちょっと強調して、くっきり彫って欲しいところ。
これじゃなんか、熱で溶けたみたいです。

機械で造形したのち人間が仕上げる、という手法はダメなんだろうか。
比較的短時間でいいものができるような気がするのだけど。






大好きだったウルトラマンマックスだからがんばってみた。
彫りが浅いのをライティングを工夫して陰影で深く見せて、わりと何とかなりました。
背景が暗いからイロイロごまかしが効くというのもある。あるある。
プロポーションはさすがにマックスそのまんまなわけで、遠目にはいい感じです。
右脚付け根の分割ラインはあえてそのまま。

マックスはそれほど評判のいいウルトラマンではなかったですが、ウルトラマンと特捜チームとテーマと世界観が、
これ以上ないくらいツボだったので、私は大好きです。決してラブリーなタイニーバルタンのせいだけではありません。
しかも各話のここがいいというのではなく、全体として好きという感じ。
とくにDASHというチームのまとまりが良く、ストーリーより、まずキャラクター物として大いに楽しめた番組でした。


マックス好き過ぎたせいで、どうしても後番組の「メビウス」に厳しい目を向けがちだったのですが、
最近だんだん楽しめてきました。ウルトラマンと、メテオールを使ったGUYSの共闘も熱いし、
キャラもいい感じになってきました。なかでもクゼ・テッペイ!お前はオレか!?たまにセリフがハモるんですけど!(笑)
聞いたところによると、役者さんも「ひぐらし」を愛するナイスガイとのこと。なんか他人とは思えません。

ただ、「共闘」は難しそうですね。なんだかんだいっても、最終的にはウルトラマンが出てきて怪獣を倒すので、
それ以前の人間達の命がけの努力が、見せようによってはどれも「ウルトラマンのかませ犬」的に感じられるので
そのへんどうするか。必死になればなるほど、かませ犬っぽくなる気がしますし。
だからって、人間が怪獣を倒しまくればメビウス不要になるしね。
特捜チームはしょせん前座と割り切るか、新しい道を模索するか。
あと、コノミちゃんの眼鏡もかわいいのに戻ってよかったです。これ重要。
ジョージはな〜んか視線がオカマっぽいのが気になる。…気のせい?


秋の映画「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」もなんかすごそうだし、これからが楽しみです。


2006年5月7日 22:25:40
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