カオス・フラクタルB受講者へ





7月15日(火)でこの授業は終了



とします。

答案の返却は考えていませんが、「授業内容、試験内容、評価方法」などについて 疑問点や「このように改良したほうがいい」というようなコメントなど、 あるいは今後の勉強についての質問などがある場合は

7月25日(金)の12時−18時に私の研究室まで



来てください。 お答えします。



7月15日(火)に試験を行います。





アンケートの集計結果及び要望への回答

受講者の予備知識やこの講義に対する要望などを知りこれからの 講義の参考にするため、第一回目の授業時にアンケートを実施しました。 アンケート実施時点で出席していた16人の受講生にアンケートに答えて もらいました。以下はその集計です。


  1. 大学入学後、線形代数や微分積分を学んでいますか?
    学んでいる学んでいない どちらとも言えない
    線形代数 13 1 2
    微分積分 16 0 0
  2. 次の14個の概念や記号のうち、初めて目にするものの 番号すべてを書き出してください。
  3. 次の14個の概念や記号のうち、意味がわからないものの 番号すべてを書き出してください。
    初めて目にする意味がわからない
    線形独立(又は一次独立) 3 6
    ベクトル空間(又は線形空間) 0 0
    基底(又は基) 2 7
    線形写像(又は一次写像) 1 6
    自由度1215
    極限 24
    上限 4 8
    下限 4 8
    極限 24
    ε-δ論法 1416
    曲線01
    連続な曲線 4 9
    ∀と∃ 47
    次元 1 5
  4. この授業に対して、要望等があれば自由に 書いてください(みなさんの要望に対する私の回答を黄緑色 で書きました)。






フラクタル図形は図形列の極限として得られる図形です。 数学的な取り扱いが可能であるフラクタル図形は、

単純な図形を初項とし、単純な規則で図形列を作ったときの
極限として 得られる図形

です。極限として得られる図形を正確に描くのは一般に不可能ですが、 初項の図形、第2項の図形、第3項の図形、第4項の図形...と 極限に至る図形列を順次描いていくと、極限図形の概形を想像することは可能です。 しかし、たとえ初項が単純な図形であり図形列の生成規則が単純であっても途中の段階を手書きで描くことが困難な場合もあります。極限図形を思い描くのにはさらに困難が 伴います。例えば、

初項 第2項 第3項 第4項

初項 第2項 第3項 第4項  第5項 

などを見て下さい。この二つはいずれも、初項は立方体とか正四面体とかの単純な図形であり、図形列の生成規則も 単純です。でも上の図のように、少なくとも、 第4項、第5項ぐらいまで描いてみないと極限図形を想像するのは なかなか容易ではありません。

林の中などで普通に見ることができる「羊歯の葉っぱ」も同様に 「単純な図形を初項とし、単純な規則で図形列を作ったときの極限として 得られる図形」として捉えることができますが、途中の図形列を 手書きで描こうと思うと困難が伴うし、極限図形が「羊歯の葉っぱ」であるであろうことは、 何段階か描かせてみないと想像するのは難しいでしょう。
興味がある人は、 ここ ここで遊んでみてください。

「教科書はなし」で授業を行うことにしたいと思います。

フラクタル次元を理解する

ことを目標にします。




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