テーマはマルチメディア文化課程案内の表紙画像に相応しい画像を 作ること。見る人が「数学的で カッコイイ」と思う画像が望ましいでした。
出題者の念頭には、数学概念の自然な可視化 というものがありました。 ある程度抽象的な概念の可視化というものはコンピュータを使わなくとも我々は普通に 行っていることで、例えば小学校以来馴染みのあるグラフというものがそうです。 グラフィックスから派生しているであろうグラフという言葉を私たちは いろいろな場面で既に使っています。データの可視化である円グラフや棒グラフ、 関数の可視化である(二次関数などの)関数のグラフ、 そして要素間の関係の可視化である グラフ理論で言うところのグラフなど。グラフを超えて、 CGを使った抽象概念の自然な可視化というものが これからは本当に重要になるので、 「このようなことを感じさせる画像であれば 望ましい」と思っていました。
しかし、可視化であることの理解には 元となる抽象概念のある程度の理解が必要、すなわち、画像を見る人に 大きく依存してしまうのも事実です。 今回のテーマにおける「画像を見る人」とはマルチメディア文化課程の学生なので、 彼らから見て「なにか数学を感じさせる」画像であって欲しいわけです。 作成者達もマルチメディア文化課程の学生であるので、 「マルチメディア文化課程の学生にとってこういう画像が数学を感じさせるはずだ」 と作成者が思うのであればそれを 尊重すべきだし、それは同時に、プロの数学者にとっても望ましい可視化の方向を探る 手掛かりにもなるはずだと思っています。
今回作品を提出している学生達は、約3ヶ月間学んだPOV−Rayのテクニックを ふんだんに使って画像を作っています。シーンファイルを電子メールで提出してもらう関係上、 画像の加工処理は一切施されておらず、POV−Rayのみで作成された画像ばかりです。 なかには授業で扱ったレベルを遙かに超えた微妙な調節が必要な高度なテクニックを駆使している人もいます。 いつものことながら、若い人は進歩が速いので驚いてしまいます。
各作品をクリックすると、大きな画像とともに、「作品の印象や解説」、 「シーンファイル」などが覗け、ダウンロードできるようになっています。 人が作った作品からは多くのことが学べるはず、じっくりと鑑賞しましょう。
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以下に、案内用小冊子の表紙用画像の優れた例をあげておきますので 参考にして下さい。みなさんから提出される作品の中で特に優れた作品は、 実際に採用されるかもしれません。 張り切って取り組みましょう。
- 見た人が「なんか数学的でかっこいい」と思うような画像が望ましい。
- シーンファイルを提出すること。POV-Ray公式版に無い、自分で作成した 2次元画像やインクルードファイルを読み込ませて使う場合は、 それらも併せて提出すること(「シーンファイルと同じフォルダーに入れて 使う」等の使い方の説明を、メール本文に記述すること)。 尚、2次元画像を使う場合は、bmp ファイルは避け、gif ファイルにして使うこと (gif ファイルを提出)。
- 電子郵便に添付して提出すること。
- 締め切りは8月2日(水)。
- Design in June 2000 (大阪市立大学)
- CG Gallery(明石高専)
などでした。
- スフィア、シリンダ、ボックス、トーラス、コーン、平面などのプリミティブ
- 正多面体
- CSG表現
- 拡大、縮小、回転、平行移動などの座標変換
- 色のつけ方
- #declare の使い方
- テクスチャ
条件
- #declare を使い記号 i を数値として定義すること。
- 記号 i の値のみを変化させることにより、以下の図形列 が作成できるシーンファイルであること。
初項 | 第2項 | 第3項 | 第4項 | 第5項 |
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- 完成したシーンファイルを提出すること。
- 電子郵便に添付して提出すること。
- 締め切りは5月30日(火)。
- シーンファイルを提出すること。
- 電子郵便に添付して提出すること。
- 締め切りは5月23日(火)。