53-7: 北海道 登別マリンパークニクス



所在地:所在地: 北海道登別市登別東町1丁目22

取材時期:2017年10月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)


国道36号で登別駅付近を通過するたびに気になっていた「マリンパークニクス」。その異様な外観からとても内部が水族館であることを想像できないが、実は建設当初から水族館を想定して作られたようだ。モデルとなったお城は北欧はデンマークの「イーエスコウ城」という。湖の上に浮かぶお城というコンセプトもしっかり再現されているが、なぜ水族館なのかは調べてもよくわからなかった。開園されたのが奇しくも1990年なので、先日閉園のきまったスペースワールドと同じ年である。やはりバブル絶頂期に始まったため、案の定経営破綻してしまい、その後登別市の援助などでなんとか経営再建して、現在はあの加森観光グループが運営している。取材した当日が平日だったため、園内は閑散としており、かろうじて団体の外国人観光客がバスで来ているくらいであった。

では早速内部の様子をレポートしてみよう。まずは受付で入場料を払い、広場へと出る。と、眼前にひろがるイーエスコウ城もどき。異国の街をイメージしたテーマパーク作りは、北海道では芦別のカナディアンワールド、今はなきチボリ公園、なんとか営業している長崎のハウステンボスなど、様々あるがどれもバブル期に始まったものがほとんどであろう。まずはメインの水族館を、ということで橋を渡り城壁内部へ進む。

  

魚たちが泳ぐ水槽の上にかかるエスカレーター二基を乗り継いでメインの展示階に上ると、まずは星形のタッチ水槽が現れる。ここではウニやヒトデに触れるのだが、あまりうれしくない。順路どおり進むと「おいしい水族館」と称して食べられる魚たちを展示するコーナーが続く。これは「動物たちと遊んだあとは、モリモリ食べちゃおう!」のスローガンを掲げたあのダチョウ王国を彷彿とさせるのだが・・・。こちらでは伊勢エビやシャコが水槽内で泳いでいる(さすがに試食コーナーはなかった)。再度タッチプールが現れ、ここではエイが迫力の泳ぎを見せており、これもヌルッとした触感が楽しめるようになっている。あのカブトガニプールもあり、岡山は笠岡のカブトガニ博物館も未取材なのを思い出した。金魚鉢コーナーやウツボ展示、サケの稚魚水槽などをツラツラ眺めながら、イワシがたくさん泳ぐ銀河水槽なるところへ。沖縄の美ら海水族館にはかなわないが、結構迫力あるアクアトンネルが楽しめる。最後に売店が現れて展示は終了であった。

  

所々にロイコペの磁器が置かれてあったり、アンティーク家具の休憩スペースがあったりで、北欧のお城をイメージしているのだろうが唐突感バリバリで、いまいち水族館らしくないところは珍スポとしても好感がもてよう。このほか、時間があえばペンギンの散歩やイルカショーを楽しむのも良いでしょう。そうそう、陸族館なるものもあるので、は虫類・両生類好きのかたは必見ですね。特にアナコンダの迫力にはびっくりです。でも、虫がだめなヒトはやめた方が良いかも・・。

  

全体的にこぢんまりとまとまった水族館なので、何かに集中したコンセプトがあればもっと良かったのかな。強いていえば「タッチ系」に強みありなのだろうか。そういえば出口付近には「繁殖賞」が多数掲げられており、そういった意味では裏方さんたちがしっかり頑張っている水族館ということなんですね。


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