53-5:北海道 網走監獄



所在地:北海道網走市字呼人1-1

取材時期:2017年3月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

網走といえば、網走刑務所?ん?確かにそうなのだが、観光客が入れるのは「博物館・網走監獄」であって刑務所ではない。この網走監獄は、現在の網走刑務所で使われていた獄舎や管理棟などを移築し、マネキン人形さんたちを活用して、当時の過酷な収容生活を紹介することを目的をしているのである。

その監獄は、前から取材したいと思いつつ中々取材できずにいたが、今回流氷を見よう!企画と併せて訪れてみることにした。旭川を午前中に出発したのだが、結局監獄には午後3時過ぎに到着。やっぱ北海道は広いわぁ。駐車場にホンダライフを停め、まずは鏡橋を渡る。刑期を終えた受刑者が川面に自分の姿を映し自ら襟を正す、という意味で鏡橋と命名されているのだそうだ。入館料を支払い、まずはスタート地点の庁舎へと思いきや、正門で守衛さんと五寸釘の寅吉っさんにお出迎えされてたので、これは一枚撮らねばなるまい。さらにふと正門横をみると、面会人待合室があり、そこには品の良いおじんさんとおばあさんがきちんと座っている。面会するのは息子か?うーん、いろいろ考えさせられて、ちっとも前に進まない。

さてやっと庁舎にはいると、そこは展示コーナーがあり、監獄の基礎知識が学べる。石北峠から網走までは囚人たちにより国道39号がものすごいスピードで造成されたそうである。過酷な労働で沢山の人達が犠牲になったのだ。サンキュー国道!などとお気楽に走っている場合ではないんですね、本当は。と、一通りお勉強したので、まずはメインの哨舎に行くこととした。

  

哨舎への道すがら、独居房と浴場を発見!オホーツクの寒空のもと独立型独居房などに入れられた日には、その寒さたるや半端ないだろう。ああ恐ろしい。浴場は比較的広く造られているが看守が何人もおり、のんびりお湯に浸かるなどはまったく望めそうにない。哨舎は放射状に舎房が広がる独特の造りで、少ない看守で確実に監視ができるように工夫されているのだそうだ。このどこかに脱獄して天井の梁につかまっている囚人がいるはずなのだが・・・、と探すと、いました!第4舎の奥だったか?フンドシいっちょうのマネキンが・・・。なにか独特の臭いのする建物でした。

  

次は休泊所に向かう。これは道路開削時に使われた仮の監獄で、丸太が枕代わりという恐ろしげなもの。布団や囚人服がオレンジ色なのは現代風にアレンジされているにしても、こんなところに寝泊まりするのはごめんだ。ほっとするのは、休泊所中央にある食事台である。おそらく食べるのが唯一の楽しみであったであろう囚人たちは立食であるにもかかわらず、梅干し一つの日の丸弁当を美味しそうに、楽しそうに食している。

  

これとは対照的なのが職員官舎であろう。監視業務を終えた職員が家族と一緒にくつろいでいるのであった。また、時代がぐっとこちらに近づいているが、網走支部法廷復元棟というものもあり、ここでもマネキンたちの模擬裁判が楽しめるので是非チェックされたし。特に拘置室で裁判を待つおばさんの出来が秀逸です。



じっくりとは回れなかったが、監獄のエッセンスは味わえたところで取材終了!お土産に月形刑務所で作成されたまな板を購入し監獄をあとにしたのであった。


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