52-8:北海道 音威子府 アトリエ3モア



所在地:北海道音威子府村字物満内55

取材時期:2013年8月

ジャンル:アート系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

砂澤ビッキという、豪快な彫刻家がいることは何となく知っていた。しかし、彼がアイヌの血をひき、旭川で生まれ、関東で活動し、音威子府(筬島)で最後のアトリエを構えたのは知らなかった。どんな作品をどんなところで制作していたのかを知りたくなり、訪れてみた。音威子府で駅そばを喰ってから国道40号を天塩川に沿って走るとすぐに川を渡る橋があり、標識に沿ってはしると平屋の木造長屋風の建物が眼に入る。特に「アトリエ」と大きく表示してあるわけではないが、それらしいものはこれしかない。車を停めいざ取材開始!

  

まず、風景がよい。背景と完全に溶け込んでいる。このアトリエは筬島小学校が廃校になったあとの校舎なのだそうだ。入館料は200円。こんなんでやっていけるんだろうか?とこっちが心配してしまうほどの低料金だ。受付のお姉さんに聞くとなんと写真は取り放題。やっぱ豪快な芸術家はちがうわ?。ということでまずはメインの展示室へ向かう回廊を進む。両側に作品が展示されているが、阿寒湖畔で開いていた民芸店の木彫り看板が良い。回廊のどん詰まりには木彫りのウシ。なにやら荘厳な雰囲気だ。その後、ビッキ先生とのご対面コーナーを抜け、実際使われていた作業場に入る。展示される作品とともにノミやのこぎりなど、制作に使われた道具が綺麗に並べられていたのが印象的。その奥の真っ暗な部屋もなかなか良い。何を感じるのかは人それぞれで、自由に考えて欲しいということだそうだ。

  

最後は喫茶コーナーの「いないいないばぁ」でコーヒーをいただいたのであった。それぞれの展示室が校長先生の元住処だったり、職員室だったり、教室だったりする。まあ廃校跡だから当然ですが・・。掃除道具を吊すフックなんかもあったりで、違う意味でも楽しめます。珍スポ度は低いけど、また訪れたくなる美術館でした。



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