49-1:沖縄県 本部町 いこいの駅いずみ ハブとマングースのショウ   


所在地:沖縄県国頭郡本部町伊豆味 2821−2

取材時期:2010年12月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

沖縄と言えばハブとマングースの対決が有名であった(過去形)が、2010年の時点では、動物愛護法が改正され、こういったショーは禁止されているということは、何かのテレビ番組で報道されていたような記憶があった。このため、今回の取材旅行ではあまり期待していなかったが、美ら海水族館に向かう県道84を走っていると「ハブとマングースのショウー」という看板が・・。なぬ、まだ観れるのか?それなら無くならない内に、と誘導されるままにドライブインに向かった。

そこは「いこいの駅いずみ」というところで、昔の名前は伊豆味パイン園だったそうですが、何らかの理由で改名したんでしょうね。パインを止めたのか?表にはハブ狩りコスチュームの顔ハメもあり、レトロ感もバッチリだ。これは期待できる!と思い受付に向かうと、やはり事前に説明書きがあり動物愛護の観点から戦いの実演をこの場で行うことはないとのこと。少しがっかりだが、折角だからショーを楽しませてもらうことに。入館料300円を支払い客席に着く。正面に一段高くなったステージがあり、その周りを透明のアクリル板でできた壁。壁とステージの間に水色の巨大ポリバケツ(ゴミをいれるあれです)に蓋がしてある。

  

すでに開園間近であるため、客席正面は家族連れで一杯なので、ニカ家は一番端に座った。さていよいよ、ハブ・マングースショーの始まりだ。ステージ奥からおっちゃん登場。このかたが「いずみ」さんなのか?さっそくゴミ箱の蓋をあけて、まずは毒のない蛇を掴み上げてひとしきり解説。さらに蛇を持ったまま客席に降りてきてお触りまでさせてくれる。ちょっとひんやりとした感触が、爬虫類だね、といった感じ。さて次は問題のハブである。おじさんも取り出すときはとても緊張するのだそうだ。先がガギ輪になった棒を使い、巧みにハブをすくい上げ、頭の後ろをしっかり掴む。口にそのカギ輪をかませて、「さあ、近くでみてもいいよ!」ときたもんだ。我先にとハブにたかる子供達に混じって、あんぐりやっているハブさんにご挨拶させてもらった。流石にすごい牙。こんなんで咬まれたらたまらんな・・。

  

先の解説にも書いてあったが、法律で異種動物間の戦いは禁止されたため、ハブとマングースの勝負は実演できないとの説明。これは帰宅してから少し調べてみたのだが改正された動物愛護法条文にそのようなことは書かれていなかったので、条例や通達で決められていることなのか、それとも自主規制か?異種じゃなければ良いのか?闘鶏や闘犬、闘牛はどうなる?と疑問は広がるばかり。動物愛護ってのは、とかくヒステリックになりやすいのは捕鯨の例をみても明らかで、自分たちで牛や豚を大量に殺しておきながら、捕鯨には断固反対、といっているどこかの環境保護団体の主張もよくわからんですが・・。と、まあ、自主規制ならそれでも仕方ないかと感じていたところ、実演はできないので戦いの場面をプロジェクタに映し出す手法で見せてくれた。ほとんどハブはマングースに勝てないんですね。

  

順番は映像の前だったかもしれないが、マングースも小さなケージに入れられ、奥から登場してきた。おっちゃんの解説によるとすでに100戦以上負け無しであったメスのマングース「まちこちゃん」なのだそうだ。かなり小柄で、こんなんでハブに立ち向かえるのか?と思ったが、小さなからだはその分敏捷に動けるので有利だとか。まちこちゃんの紹介のあと、捕まえてきたハブの処理方法や、ハブ乾燥粉末の効能などを、かなり念を入れて紹介してくれた。今となってはハブの一番の敵は人間なんですね。とっ捕まったが最後、ひらきにされて干されて、最後は粉々になるか、ハブ酒にされるか、どちらかの運命を辿るのである。そこは何も言わないかの動物愛護団体よ。とまあ、つらつら考えていたらショーはお開きとなった。ハブじゃないけど、アルビノの白蛇を首に巻いて記念写真が撮れるサービスがあり、小学生の女の子が真っ先に巻かれていた。全く物怖じしない態度に、おっちゃんいたく感動し、「大きくなったらここで働かないか?」とスカウトも忘れていないのだった。

ステージを出たところは売店になっており、ハブ粉キャンデーや「甦源(こうげん)」というハブ粉末が試食・試飲可能なようになっている。ウカツにも、先ほどのジイの巧みな洗脳攻撃により、ニカも「甦源」小瓶を手に取っていた。やはりハブよりマングースより恐ろしいのは人間だ。


リンク等:
・どうしても戦いが見たい人はYouTubeでどうぞ

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