47-8:大阪府 大阪市 鯛よし百番  



所在地:大阪市西成区山王3-5-25

取材時期:2010年4月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

飛田新地(とびたしんち)の一番奥にある料亭、もと遊郭であった鯛よし百番。今年の連休は、この店を取材することを第一にフェリーで徳島入りしたのであった。淡路、明石、宝塚を取材しながら大阪入りし、いよいよ予約を入れた当日の夕方となった。天王寺駅から阿倍野筋を南下、阪神高速松原線に沿って移動し、坂を下ったところが飛田新地の最南端かつ一番奥。そこに鯛よし百番はある。夕方6時から宴会開始の予約を入れてあったが、思ったよりも到着に時間がかかり、旧赤線区域内にたどり着けたのが6時過ぎ。それでも6時15分くらいには店に到着できた。すでに他の「お店」は開店しているところもあり、やり手婆とばっちり化粧した娘さんが玄関にいる。なるほど、こういう場所ですか〜、と感心しつつ、百番の玄関をくぐる。

  

表の黒板に「歓迎!ニカ家御一行様」の文字が・・。早速女将さんが現れ、「遅れてすみません」というニカに、「今日は予約が少ないからいいのよ」という発言。先週に予約をいれた際には、「この日は混むから夕方6時からの予約にして」というご主人の言葉はいったい何だったろう?と思ったが、まずはライダーブーツを脱ぎ、元遊郭に上がり込む。あちこちガタが来ているが、さすがに煌びやかな感じがする。太鼓橋を渡り、すぐ右手の座敷に通された。早速飲み物の注文を取りに兄ちゃんがやってきた。ビールを注文し、早速予約のお任せコースを開始してもらった。

  

廊下を挟んで向かいは大広間らしく、すでに団体さんで大盛り上がりになっている様子がうかがえる。本当は大広間はかなり立派で見応えがあるらしいが、取材は難しいだろう。我々も乗り遅れないように宴席の開始だ。ホタルイカの酢みそから始まり、刺し盛り、焼き魚、オードブル盛り合わせと出てきた。無茶無茶うまい、ってわけではないが、値段を考えれば悪くない。メインは牛の陶板焼き、ちょっと肉が堅かったかな。シメは茶そば?これは頂けない。蕎麦なんだか寒天なんだかわからない代物。大阪なんだからうどんでも出してくれた方がよかったな。ということで、食事は終了。

   

仲居のピアス兄ちゃんに、他の部屋を見せてもらえるか尋ねたところ、「それなら、今から二階も電気点けてくるからちょっと待ってね」との事。ということは二階には客がいないということなのであろう。OKが出たのでT90を手に探索開始。まずは赤の廊下をそろそろと進む。大広間はいまだに盛り上がり続けているようだ。廊下の突き当たりにトイレがあり、ここもレトロな雰囲気ばっちりですね。どんどん進むと階段があり、折角電気を点けていただいたので、遠慮無く取材させていただく。各部屋を一つずつチェック。船が置いてある部屋などもあり、なかなか楽しい。二階廊下は紫の絨毯でやはり妖しい雰囲気を盛り上げている。

  

階段を下りると中庭が見渡せるメインロビー。そこには陽明門と名付けられた入り口があり、奥の間には様々な美術品が並べられている。遊郭時代は客が順番待ちをした場所なのであろうか。さらに進むと通りに面した一段低くなった土間様の場所があり、そこに踊り場がしつらえてある。遊女達が並んで客引きをしたのであろうか?ここまで来て一階二階ともに探索終了。部屋に戻り一息ついたところでお会計をお願いした。流石に歴史を感じさせる建物であり、内部も今は料亭であるが、遊郭っぽいところも随所にみられる(といっても、ホンモノの遊郭にいったことがあるわけではないので雰囲気、ということですが・・)。

すでに夜も9時前になっており、飛田新地は噂通り男どもで一杯であった。我々は新地の一番奥から入り口に向かう(男どもの流れと逆行する)形で天王寺駅方面に向かった。百番に入る前にみたお姉さんをやり手婆のセットが通りの両側にびっしり。入る気も無いのでジロジロみるのは失礼かとは思ったが、こんな機会は滅多にないので、しっかりと見物させてもらう。女性のタイプはいろいろですね。若いのもいれば少し年増の方も。太めもいれば細いのも。写真を撮れる雰囲気ではないので、もちろんカメラは鞄にしまったが、ネット上で書かれているような治安の悪さは特に感じなかった。さすがに女性一人で歩くのは無理だろうが、それほどおそれるような感じではなかった。やり手婆と交渉したあとはどうなるのかは、是非皆さん、ご自分で確かめてみてください。


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