43-3:群馬県 みなかみ町 奥利根民俗集古館 



所在地:群馬県利根郡みなかみ町藤原

取材時期:2008年9月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

古いモノを徹底的に集めた古民家がある!と聞いて訪ねてみました、水上は集古館。国道側からのアプローチではなく山側からだったので結構迷ってしまった。変にショートカットしようとしなければ誘導看板はしっかりあったようだ。ということで、やっとたどり着いてみると、そこは広大な広場に二階建ての結構大きな古民家であった。茅葺きの渋い佇まいで、おばあちゃんが裏の畑で野良仕事をしていたが、我々を発見するとにわかに受付嬢に変身。一人300円を払い、いざ取材開始。



玄関奥の土間には剥製タヌキ君が不審者を見張っている。囲炉裏のある居間に上がり、さらに奥の間へ。巨大剥製クマちゃんから鎧甲、着物、宿帳など、知らない人がみれば単なるガラクタ。その筋の方からすればお宝が満載なのである。そうそう、ここはかのアラカワ女史に「ペナント飾ってあったよ〜」という情報をいただいたのも取材の大きなきっかけになっている。そのペナントも発見!数十枚が無造作に置かれていたのであった。札幌の坂会館館長も言っていたが、展示物を勝手に失敬するけしからん輩が、この集古館にも出没するらしい。おばあちゃんも困っている、と嘆いているとのこと。本当にやめてほしいな、いくらペナントが高値で取引されているといって・・。

   

さてお次は二階に上がる。こちらは農具満載の空間である。蚕さんを飼っていた当時に使われた糸巻きや鍬、杵などが多数展示、というより山積みになっている。その中の一部の農具に「これは何でしょう?」と書かれた札が掛けられているが、「何でしょう?」と聞かれても・・・、と困ってしまうものばかり。答えを書いて欲しいです。その他、「夜道は日はくれね〜、急がばまわれ」等のオリジナリティ溢れる教訓を記した灯籠などもあるので気を抜かずに見学すること。

 

二階も一通り取材終了で、居間に戻るとかのおばあちゃん、「ほら、座ってお茶でも飲んでいき」と、煎餅とお茶を頂きながら、集古館開館にいたるまでの苦労話や冬場の雪深さなどのお話を伺ったのであった。集古館館長は収集癖のある珍スポオヤジなのは間違いない。この手のオヤジは得てしてアクの強い篤いヒトである場合が多いのだが、案内してくれてのがおばあちゃんで良かった。「集古館を始めるのは家族みんなが反対したんだよ」とおばあちゃん。うんうん、そうだろうともよ、と妙に納得してしまったニカなのであった。

「よくきたむし、よってがっしゃい。・・・・またこらっしゃい」の看板が良い味を出している。


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