41-6:徳島県 牟岐 正観寺 八大地獄  



所在地:徳島県海部郡牟岐町中村

取材時期:2008年4月

ジャンル:おいのり系

珍スポ度:☆☆☆☆☆(☆五個が最高得点)

南都六宗の華厳宗のお寺、牟岐は正観寺(しょうかんじ、と読む)。奈良の東大寺(大仏さんのお寺ですね)の末寺であり、スリランカの仏歯寺から分骨された仏舎利もある立派なお寺である。が、なぜここが珍スポなのか?というと、日本一の地獄が観れる場所だからなのですね。2002年に初めて訪れたときの衝撃は未だに色褪せないのであるが、昨年あたりにリニューアルされたという噂を聞き、また前回の取材では画素の低いデジでの撮影でしたので、写真を撮り直すという意味も込めて再取材に出かけて見ました。

阿南のお松大権現からまた国道55号に戻り、さらに南下する。すでに午後3時半をまわっているが、地獄は4時半まで見せてもらえるし、年中無休というのも確認してあるので、それほど焦らず午後4時前に見覚えのある境内に到着。駐車場にXJを押し込み、地獄巡り会館?に向かう。全く人気が無く、少し心配になるが、前も同じようだったな、などと思い受け付けブースに到着。案の定、誰も居ない。「ご用の方はインターホンを押してください」とあるので、例によってピンポ〜ンとやる。「シーン!」、応答無し。数度続けるも誰も出ない。会館屋上で掃き掃除をしているおじいちゃんがいたので、声を掛けてみると、「今日はもう終わったんじゃないか?」だって。おいおい、まだ4時前だよ。おじいちゃん携帯で寺務所に連絡してくれたものの、そこも誰も出ないらしい。

入り口は開いているので、「勝手にみてもいいですかね?」と聞いてみると、「真っ暗で面白くないよ」との事。あまりに悔しいので、自分で寺務所まで行ってみた。すると、人影が!すかさず声を掛け、「あのー地獄見せてもらえないでしょうか?」。「今日はこれから用があるのですよ」と坊さん。「横浜から来たんですけど、何とか見せてもらえませんか?」と食い下がるニカ。坊さんかなり困った様子で、「それじゃ、さっさと見てくださいよ」。やった!粘り勝ち!

先ほどのブースまで戻り、入館料400円を支払う。すると受付ブース内の坊さんが配電盤内のブレーカースイッチをバッシっと入れる。入り口から閻魔様の声をともに明かりが漏れてきた。前回は若者坊さんの特別解説付きだったが、今回はそれも無し。まあ、勝手知ったる八大地獄。まあ、さっさと撮影を済ませて出てこよう、と内部に入る。お約束の閻魔様に出迎えていただき、いざ地獄へまっしぐら。



脱衣婆を左手に見ながら、どんどん奥へ。三途の川を渡ると、そこはもう異次元空間である。前回はライダー三名での取材であったが、今回は単独地獄巡り。すこしドキドキしながら先に進む。圧空駆動の等身大赤鬼・青鬼がプシュ〜・プシュ〜!っと音を立てながら斧を振り下ろしたり、巨大のこぎりで罪人を真っ二つにしていたり・・・。一眼にフラッシュをつける準備などで大忙しのニカなのであった。スプラッタ街道を先に進むと回廊になっており、そこから灼熱地獄の始まりはじまり。煮えたぎった油を飲まされる罪人や、生皮を剥がされているヒトなど、かなりエグイ展示が続く。このあたりまでは6年前に来た時とそんなに変わっていないぞ。





続いて動物に食われるヒト。ウシに喰われている輩や、巨大な蛇の口に挟まれながら上下するヒト、それにダルメシアンお化けに食いちぎられているやつもいる。このスペースを抜けると比較的明るい小綺麗な回廊に達する。おやっ?ここからがリニューアルされたスペースだな!展示事態がミニチュア化され、透明ボードで仕切られている。三途の川から脱衣婆の場面からリスタート、といった感じである。全体がピンク色の照明で、地獄とはちょっと思えない様子で、テレビでよく見るぼったくりバーの内部かぁ?と思わせる雰囲気も○である。





写真を撮りまくっていると、背後から「まだですかぁ〜」。ギョッとして振り返るとさっきの坊さんがピンクに照らされているではないか!さらにギョッとして思わず一歩飛び退いてしまった。「これから集まりがあるんで、早くしてください」と坊さん。「す・すみません、急ぎます」とニカ。それからはアングルや露出を考えてる暇なくどんどんシャッターを切り、小走りで先に進む。雲に乗った仏様に見送られながら地獄出口へ。そこは全くリニューアルされていない天国であった。




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