34-10:大分県 安心院町 桂昌寺跡 地獄極楽  

所在地:大分県 安心院町

取材時期:2006年5月

ジャンル:おいのり系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)
コメント:
超有名観光スポット別府や湯布院からほど近い場所にありながら、安心院をきちんと「あじむ」と読める人は少ないのではないか?特に関東人に読め!と言われても、知らなかったら絶対に読めない地名である。さて、その安心院に江戸時代から伝わる地獄極楽巡りができるスポットが存在するという。やはり昔から地獄巡りは重要な宗教的行事だった事を証明しているのだ(本当か?)。現代の地獄巡りファンのニカとしては、江戸の地獄も是非体験したいっ、ということでXJを別府から飛ばしてみた。

国道500号で安心院入りするとしっかり誘導看板がでているので迷う心配はない。段々畑が連なる非常にのどかな風景の先にこんもりとして丘が現れ、入り口の標識があった。バイクを停めいざ取材開始。まず階段を上り本堂へ。地獄極楽→の方向に進むと、コンクリで固められた恐ろしげな入り口発見。勇気を振り絞り内部へ入ると、お約束の閻魔様が待ちかまえているのだ。暗い穴蔵の中にはこのほか「人頭憧」やら「馬頭羅刹」などが閻魔の脇を固めており、おどろおどろしい雰囲気十分である。

  

先に進むと洞内が分岐しており、「先に地獄道へ」とか「あとで極楽道へ」とか、いちいち指示しているのが何だかおかしい。で地獄道に進むと、赤鬼・青鬼のお出迎えを受け、妙な羅漢さんも修行していたりで、なかなか楽しめます。続いて胎内くぐりがあったが、その先は完全な闇であったため、ここはパス。こんな所、子供じゃなきゃ通れないよ、といった勢いの穴である。さらに進むと「極楽世界へ←」の看板。やった!やっと極楽かぁ、と思って行ってみると、なんじゃこりゃ!行き止まりの上に縦穴が延びており、鎖が一本垂れ下がっている。鎖一本で上まで登れ、ということらしい。うーむ、日頃泳ぎで鍛えている腕力の見せ所じゃ、と鎖を握り登坂開始。なんとこれが結構キツイ。汗だくかつライダージャケット泥だらけになりやっと上部出口に達した。そこから眺める景色は、苦労の甲斐あって、素晴らしいものの様に感じる。うーん、何という演出効果。

 

ここからは地上にでて、丘の上を登る。丘には観音様達が散らばっており、非常に有り難い場所となっている。で、一番上には大仏様が鎮座。うーん、大抵の地獄極楽巡りでは、地獄は思いっきり気合いを入れて造るのだが、極楽は超手抜きというパターンが多いなか、江戸の極楽は手抜きが無い。しかも演出も抜群ときている。だーれも居ない丘の上でしばしボ〜ッするのも良いものである。しかし江戸時代に作製されたアトラクションとしては非常に気合いの入った素晴らしい設備ではないだろうか。みなさんも是非別府や湯布院まで行った際には足を伸ばしてみてはいかがでしょう。

写真:

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