33-8:佐賀県 肥前町 鶴の岩屋

所在地:佐賀県東松浦郡肥前町

取材時期:2006年4月

ジャンル:おいのり系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)
コメント:
九州北部取材おいのり系、第一弾は鶴の岩屋からです。洞窟に多数の仏教レリーフあり、との情報で唐津からR204を南下。GPSでは近くまで来ているはずなのであるが、何の表示も無い。同じ道を行ったり来たりしていると「にあんちゃんの記念碑→」という看板があり、もしやこの近く?と思いバイクを進めた。するとやっと案内板が出てきて岩屋への道が開けたのだ。にいあんちゃん記念碑の横にバイクを停め、急坂を登る。

すると現れたるは何やら村の集会場様の建物。どうやら岩屋は、この建物の奥にあるらしい。という事はこれが寺の本堂?ずいぶんと普通の建物っぽいではありませんか。この本堂の裏側にも祠があると表示してあるので、上がり込む前にそちらからお詣りさせていただく事とした。さて右手に廻ると、あれ?放し飼いされているワンコ登場。別に吠えるわけでもなく、グダッとしていて呑気くさい。ちょうど本堂の真後ろに大きな岩場があり、それが側面から掘ってあり人が3人くらい入れる空洞になっている。そのその洞窟側面にずらりと掘られた仏教曼陀羅。規模はたいしたこと無いが、ちょっとおどろおどろしい雰囲気もあり、結構楽しめた。

さて、問題の本堂に靴を脱いで上がらせていただく。完全に無人だ。畳の広間正面に仏壇。その奥に先ほどの洞窟の3倍くらいの広さの、これまた洞窟がある。まずは線香をお供えしたのち、手を合わせ、それから岩屋に入れ!というインストラクションに従い、仏壇の前に正座する。一通り南無南無してから、いよいよ岩屋へ。照明のスイッチもセルフサービスということで、電灯を付けスリッパに履き替え洞窟内部に。すると壁一面に掘られた仏像の数々にギョっとするのだ。別に撮影禁止とは書かれていなかったが、ビビってシャッター押せなかったんです。正面には大きめの仁王像なんかもあったりして密教曼陀羅の世界が十分に堪能できるスピリチュアルな空間。佐賀の山奥でのディ〜プな宗教体験、あなたもいかがですか。

本堂に掲げてある由来を転記しておきます。

鶴ノ岩屋 法海寺 由来記
その昔此の辺りは、海岸、干潟であり多数の渡り鳥の休息地であったと云ふ。約五百年程前、一人の修行僧が当地を通りかかり、此の岩山に鶴が舞い降りるを見て、端霊宿る聖地なりと感じ、当地に杖を止め、波によって穿かれた洞窟を掘り広げ、その壁面に百数拾体の仏菩薩と、長寿のシンボルである鶴と亀を彫刻し、自己の仏道成就と、衆生の長寿を福寿を祈念したと伝えられています。
現在はもろい砂岩の為、風雨にて損傷し昔の形状ありませんが、昔は当岩山があたかも鶴が飛翔している形状をしていたと、亦洞窟の中に鶴が彫刻してあることから「鶴の岩屋」寺として呼称親しまれ鶴は千年亀は萬年と云はれる長寿福寿祈願に霊験あらたかなる霊窟霊山として近郷の人々の信仰を集めて居ります。
しかし永年に亘り無住職と無檀家のため荒廃して居りますが、今度有志関係者相計り開創の修行僧の意を汲んで鶴寿の祈願道提たらんと努力して参ります。

鶴の岩屋山寺
合掌

写真:
   

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