31-8:東京都 八王子市 みころも霊堂

所在地:東京都八王子市狭間町1992

取材時期:2006年2月

ジャンル:お祈り系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

コメント:
雲龍寺取材のため、高尾駅でJRから京王に乗り換えた。列車が動き出した瞬間にそれは目に入ってきたのである。駅前の小高い丘に燦然と黄金に光り輝く仏塔!なんじゃありゃ?絶対新興宗教の基地に違いない、と確信し雲龍寺取材終了の暁には絶対取材してやるぞ、中に入れないかもしれない(新興宗教の基地は大抵中にはいれない)が、近くであの巨大黄金パゴダを観るだけでも良いぞ。

無事、雲龍寺取材が終了し戻ってまいりました京王高尾駅。車窓から徐々に近づく仏塔に心弾ませながら、列車を降りる。改札を出たところで案内板を発見した。仏塔の手書きイラスト入りで地図もあるではないか。良く読むとなんとそれは「産業殉教者慰霊・みころも霊堂」というものらしい。な〜んだ、新興宗教じゃないのね、と少しがっかり。しか〜し、産業殉教者慰霊塔ということは公共の施設に近い物であり、それがあの異形とは、ちと問題あるのでは?ますます近くまで行ってみたくなった。

案内板に書いてあるとおりに進むと、小学校の向こうに見えてきました霊堂さん。きちんと参道も整備されており、立派な池や小高い丘までしつらえてある。管理事務所の横を抜け、いざ塔直下へ。本来の入り口は閉鎖されており、従業員の通用門らしきところに立て札あり。そこには「一般見学者200円」の文字が・・。ということは関係者以外でも入れる、ということではないか。早速通用門の扉を開け、中に入ると受付におばちゃん二人。200円を支払い、エレベータで6Fへ向かえ、との指示に従う。エレベータホールはなんとも金ピカな装飾で、荘厳というより、ちょっとバブリー。残念ながら、堂内撮影禁止になっているので、写真はありません。

5Fで坊さんが乗り込んできて、一緒に8Fで降りる。ここは祭祀フロアとなっているらしく、ぐるっと回ると仏壇二種類、神道の神殿、キリスト教の十字架、この4つのブースに分けられている。うーん、じゃいったいイスラムの方はどうすればいいのじゃ?まあ、塔全体がモスクのように見えなくもないが・・。先ほどの坊さん、なんとお着替えをされているではないか!どうもこれから法事があるようだ。

さて階段で上階へ。ここは展望室になっており高尾の市街が一望できるのだが、あまり高尾を知らないので嬉しくない。さらに上階へと進むと、そこは拝殿だ。こちらも金ピカのミニチュア六角堂様のものが祀られており、天女さんも舞っていたりする素晴らしい場所。さらに日光像や月光像、と言われてもよく分からない彫刻が飾られていたり、巨大な油絵が飾ってあったりで、すごい事になっています。これで取材は終了。エレベータで一気に下って、堂外に出た。

昭和47年に作られたのだそうだから、決してバブル期の遺産ではない。しかし厚労省の外郭団体(現在は独立行政法人化されている)「労働者健康福祉事業団」が運営にあたっている、という事はやはり立派な公共施設。2000年の時点で合祀殉職者総数19万人になっているらしい。年間3千人以上の方が仕事で亡くなっているとは驚きだ。労災で亡くなられた方の慰霊のための施設、というのは分かるが金の出所は我々リーマンを雇用している会社から強制的に徴収する労災保険である。みころも霊堂、本当にこの形が必要だったのだろうか?珍スポハンターには嬉しいけどね。

写真:

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