31-5:静岡県 土肥 天正金鉱

所在地:静岡県伊豆市土肥2851

取材時期:2006年2月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆(☆五個が最高得点)

コメント:
西伊豆のオシャレスポット「土肥金山」(本当かよ!)のすぐ近くに謎の金鉱がある、という情報に基づき調査を開始。土肥金山本体の取材を終え、謎の金鉱向けてXJを駆る。とものの数十秒もたたないうちに「天正金鉱←」の看板を通り越してしまった。あわてて転回し矢印の方向に進むと、砂利駐車場の先に小屋が一つポツン。小屋の前にXJを停めると中から兄ちゃんが出てきて、「見学ですか・・・、お金かかりますよ600円ね」ときた。ホイホイと600円を支払うと、「ちょっと待っててね、すぐ案内がくるから」。待つこと数分、向こうからおばちゃんがチャリにてふらふらとこちらに近づいてくるではないか・・。もしや、あのおばちゃんが案内人?

「いや〜、良く来たね、早速案内するね」といきなり解説を始めるおばちゃん。のっけからかなり強引な掴みである。その解説によると、この金鉱は天正5年(いまから400年くらい前)から採掘が始まり、江戸時代には幕府直轄の金鉱として密かに大判小判の鋳造が行われていた。しかし数十年まえの伊豆大地震による津波のため、金鉱跡はすっかり流されてしまったのだ。そこに金鉱があった事すらすっかり忘れられてしまったが、かろうじて地名に「釜屋敷」などが残っていたため、掘り返してみたら元金鉱が出てきたとの事。

解説に続き、実際の金鉱へ向かう。その道すがら・・、大分前に業者に作らせたという、採掘ジオラマが素晴らしいテイストを醸し出しているではないか。その解説もなかなか面白いぞ。「ネコババ」という言葉の由来も教えてもらえるし金が入った鉱石の見分け方なども興味深い。鉱石展示ブースを抜けると、そこは竹林。その岩盤に割れ目があり、それが問題の金鉱入り口である。

金鉱の堀進め方や窒息しないための工夫などの解説を聞きながら、坑道を奥へ奥へと進んだ先に祀られているのは・・・、「龕(がん)」。ぱっとみると、うーむ女性自身の形ですね〜、しかもよく見ると内部に観音様が見える逸品。これ以上掘り進んではイカン!という意味もあるのだそうだ。本当はこの先まで掘り進むと酸素不足になるからなのだそうだ。昔の人は偉いですね。ここで坑道は行き止まり。少し引き返し、別ルートから坑道外に出る。これで金鉱探検終了である。うーん、なかなか楽しいツアーであった。一人で訪れてもきちんと対応してくれるし・・・。土肥金山よりお値打ちかも。

写真:

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