30-2:静岡県 熱海市 熱海城

所在地:静岡県熱海市曽我山1993

取材時期:2005年10月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆(☆五個が最高得点)

コメント:
熱海といえば熱海秘宝館。で、その向かい側にそびえ立つのが熱海城。こちらもかなり脱力系の展示目白押し、という情報だったので取材に向かった。最近の平日休みを利用して珍しく天気の良い10月半ば、健康診断で飲まされたバリウムをお腹に抱えたまま東名・小田厚を飛ばしR135に入る。休日だと異常に渋滞しているので、いつもターンパイクおよび伊豆スカを利用するのだが、今日は平日。135も空いているだろう、とふんで下道を。これが大正解。すいすいと進み、難なく熱海に到着。見えて来ました丘の上にある熱海城。

135からの折口にちょっと迷うが無事に到着。秘宝館前の駐車場門のおじさんにバイク駐輪代200円を払い内部へ。さすが平日、ほとんど車が無い(平日だからか元々人気がないからなのかは分からないが・・)。長い階段を登った先にやっと城入り口が現れた。受付でオバチャンに入城料を払う。隣の人形美術館とのセット券で1100円なり。

 

まずは一階部分から探索開始。いきなり巨大金シャチ君登場で、名古屋城もでりゃ〜びっくりだがや!さらに進むと鎧甲や刀などを展示したちょっと勇ましいブースなのだ。妙な馬車なども展示されており気分が盛り上がってくる。グルッと見て回り順路どおりエレベータで一気に6Fへ。

6Fは展望室になっておりさすがに見晴らしが良いが、ただそれだけ。さっさと階下へ降り、5Fは名画展示とある。ん?・・・、名画。7,8点の日本画が壁一面に掛けられており、それでお終い。なんだかなぁ〜(阿藤海ふう)。さらに階下へ。ここ4Fは世界遺産パネル展が開催されている。写真パネルが壁に掛けられているだけのコンセプトの感じられないトホホ展。いや〜、良い味出してます。3Fは無くて2Fまで降りてくるとフロア面積が広がるためか、展示物も大分充実してきているようだ。

  

最も力が入っているのが、ここ2Fではないだろうか。というのも日本の城に関する資料をこれでもかっ、と展示しているからだ。ここのオーナーは無類の城好きらしく、全国各地にある城の模型やら写真は言うに及ばず、城の作り方まで解説したパネルや城スケッチ本などが飾られているのには驚いた。その名も「日本城郭資料館」と強気のネーミング。この他マッチ棒で造った城もあり、気合い入りまくり。城スケッチは萩原一清氏が描いた力作で、原画が拝めるところがすばらしい。

  

最初に見学した1Fは通り越し、最後のお楽しみ地下である。ムフフの18禁浮世絵コーナーがあるのはやはり薄暗い地下しかないでしょう!と、階段を降りるとまずは古代ローマの世界。かなりチープな演出に一本取られた。お次は世界の名画ギャラリー。うーん、どれも美術の教科書で見たことのある名画の複製達がごっそり並んでいる。でも何故かゴージャスな雰囲気は無く、なんとなくチンケなチープ感がそこはかとなく漂うのは安っぽいパーティションや照明のせいばかりではないだろう。どうせ複製展示するなら、あの大塚美術館くらい大胆にやると吹っ切れていていいのかもしれない。

さて名画ブースを抜けるといよいよ浮世絵展示だ!完全に黒のパーティションで区切られ外からは全く中の様子をうかがい知ることができない。入り口から内部へ潜入すると、まずは透過型パネルでエロ浮世絵の歴史を学ぶ所から出発。こんな暗いところで浮世絵なんて見れるのかな、と思いブースを見渡すと、なんと実物の浮世絵は一点も無く、全て透過型パネルにはめ込まれた浮世絵の写真!そうか、そういうことだったのか、などと思い一通り鑑賞させていただきました。エロ浮世絵ですので和服を着た男女が行為に及んでいる絵がぞろぞろ。その中でも北斎のタコですね、女体に絡みついている。強烈ですね〜、パネルじゃなくて実物の版画を見てみたいです。ウェブの公式サイトにかなり大胆に内部公開されておりますので、是非ご参考に・・。

ここで1Fに戻り取材終了となりました。結構頻繁に展示替えをしているようで、今回はトリックアートはありませんでしたが、ユルいチープさを楽しめる方、および城フェチの皆さんには是非お勧めしたい珍スポです。


写真:

リンク等:
公式ページ

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