28-4:神奈川県 横須賀市 鷹取山 摩崖仏

所在地:神奈川県 横須賀市 湘南鷹取

取材時期:2005年7月

ジャンル:お祈り系

珍スポ度:☆☆☆ (☆五個が最高得点)

コメント:

三浦半島にある大仏と言えば、そう、あの有名な「三浦大仏」ですね。でももう一人いらっしゃるのです、森の中に・・。その名も磨崖仏(まがいぶつ)弥勒菩薩尊像であり、鷹取山ハイキングコースの中に屹立しているらしい。これはドッカンさんの「珍寺大集合」ウェブ版で知り是非取材せねば、と思っていたのだ。

かなり山道を歩かねばならないとの事なので、一応ハイキングスタイルで出発。車を神武寺近くの公園に停め、中学校横よりハイキング開始。前日の大雨で道が小川と化した中、足下に注意しながらズンズン登るのだ。鬱蒼とした森の中を抜け、神武寺に到着。目指す磨崖仏はまだまだ先の様だ。ここからは尾根伝いに比較的歩きやすい遊歩道が続く。しかし三浦半島は高い山が無いからといって安心してはいけない。以前、北鎌倉のハイキングコースに迷い込んだ時は悲惨だった。きつい登り斜面あり、切り立った岩肌を鎖一本で渡らねばならぬ部分ありで非常につらい思いをしたことがあった。今回も覚悟はしていったが、やはり途中にそういった箇所があった。訪れる際は注意が必要だ。

さて、やっと皆が岩登り練習をしている広場に到着。恐らくこのどこかの岩山にあの磨崖仏が彫られているのだろうと、思いウロウロするもなかなか見つからない。しかし岩登りというのは酷く大変なスポーツのようだ。ギブアップした際のロープを繋ぎ、下ではそのロープを持つ人が必要だったり、岩にハーケンを打ち付けねばならなかったりで、とてもお手軽なスポーツとは言えないだろう。

結局、その岩山広場の一番端に磨崖仏さんはいらっしゃったのだ。東京湾を隔てて千葉側、あの日本寺にある百尺観音には遠く及ばないものの、結構な大きさではある。しかもちょっとアジアンテイストも感じられる仏様ではある。横のうんちく看板によると、これは逗子在住の川口氏の依頼により彫刻家である藤島茂氏が昭和40年に作製したものなのだそうだ。事前の調査では、この磨崖仏にもハーケンを打ち付けて岩登りをした不届きモノがおったそうだ。確かに彫られた仏を良く見ると足下から膝のあたりにかけて、何かを打ち付けた跡が残っている。この岩山では岩登りの最中に転落死亡事故が多発して以来、無許可の岩登りが禁止になったのだそうだ。まあ、石仏にハーケン打ち付けてよじ登ったら、そりゃ罰もあたるでしょう。しっかり拝ませて頂いた後、これも「珍寺大集合」に書いてあったレリーフ仏を探しに辺りをうろつくが、結局発見出来ず鷹取山を下山したのであった・・。

写真:
  

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