24-6:静岡県 土肥 象牙美術宝庫(再取材) 

所在地:静岡県伊豆市小土肥485

取材時期:2005年2月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆☆ (☆五個が最高得点)

コメント:象牙美術宝庫、98年に取材しニカ家の珍スポ取材No.4というかなり若い番号で取材記をアップしましたスポットです。

公式ページのリンク集にニカ家のページを載せて頂いた繋がりで、今回再取材を行うにあたり特別に撮影許可をいただきました。取材機器をMGFに積み込み、土肥に向けて出発。昨年の台風23号の被害により県道の一部は未だに通行止めらしいが、さすがに国道135号は快適に流れていた。出口の三叉路を西へ向かい、件の「地獄極楽めぐりの伊豆極楽園」を左に見ながら山間の国道を進む。しばらく進むと土肥町内に入り、ちょうどお昼時だったので「さくら」という小料理屋でカサゴ煮付け定食をいただいた(激ウマ)。

さて、土肥市街を抜け、戸田方面へ少し走るとありました看板が・・。135号にも、これでもかぁ!と看板出ている割には宝庫に近づくまでの誘導看板が少ないではないか。ちょっと心配になりつつも無事到着。畑の先に懐かしい外観が・・。手前には確かゲートボール場があったはず。まだありました。前回はユーノス・ロードスターで乗り付けましたが今回はMGFを駐車場に入れ、いざ取材開始。

まずは受付にてニカ家のページの取材であることを告げると、事前に連絡が入っていたようで撮影許可がおりておりました。入館料1000円を払い取材開始。受付横の階段を上がり二階へ。その右手奥が宝庫のメイン展示室である象牙の間である。すでに団体さんが係りのおばちゃんから解説を受けていたので、ニカ家取材陣(といってもニカ&うし)も展示ガラスケース取り巻きの一員となり「ふむ、ふむ。・・ほぉ〜。・・うげっ!」と驚くのだ。一番の見所はなんといっても八百万神大群遊楽天宮。巨大な象牙を親子三代かけて彫り抜いた芸術作品。気の遠くなるような細かい細工。隣に展示してある機械彫りの作品と見比べると違いがハッキリする。機械彫りといってもコンピュータ制御の産業用ロボットを使うのではなく、歯医者が歯を削るときに使うあの「キ〜ン」という道具を使って職人が彫るのだそうだ。手彫りの方が明らかに細かいし、彫ってある人物の表情も豊か。うーむ、恐るべし中国の職人軍団。それに比べ同じ展示ルームにある日本の作品はなんともはや。宝船を表現した作品が多いのだが、先ほどの八百万・・と比べると子供の遊びかと思われるほどテクニックが追いついていない。また鷲を表現した作品があったが、これを見て、あの長野四賀村ゴールデンキャッスルの象牙の鷲を思い出した。あれは迫力があったな、なにしろ日本政府?がロシア皇帝に献上するために作製させた2作品のうちの一つなのだから・・。それと比べると大きさ・細工ともにいまいちですね。やっぱりこの展示ルームは絶対に中国職人手彫り作品が一番だ!

さて、次の間にはスリランカの巨大黄金仏がいらっしゃったり、妙な英国アンティークがあったりで統一感にやや欠ける。さらに進むと前回も驚いたが世界最大の両面刺繍「紅楼夢」。こちらも中国の職人軍団6名が5年!かけて縫い上げた作品。どちらから見ても同じ絵柄が楽しめるというもの。うーむ、凄すぎっ。この部屋には巨木を彫った作品もあり、こちらも見逃せない。木彫り作品というと、あの「ニコニコ園」の橋本爺作品との比較になるが(ならねえってば)、さすがこちらは美術工芸品だけあって、彫られた人物が今にも動き出しそうな躍動感がある。隣の木彫り観音様も夜は館内を歩き回っていそうな気がするぞ。

お次は西遊記。宝石屏風ですね。宝石系で絵を作ってしまうのは、あの山梨は石和の信玄の里でも展示されていますが、なんといっても西遊記。中国職人軍団の底力を見せつけられる夥しい数の屏風。しかも殆ど彩色されていない、つまり全て石本来の色を組み合わせて屏風絵にしているという、とてつもない代物なのだ。また、展示室中央には、これまた石を彫って作製した食材が皿に盛られている。海老・蟹・ブドウに落花生、果ては金魚まで石造りなのである。これも必見である。

最後は楊貴妃ルーム。こちらは平成13年に新設された展示室なので、今回の取材で初めて見せていただく作品だ。早速階段を登り室内へ。入るとすぐに社長・山元氏の思いでコーナーがあり、そこには桜葉漬けから出発し減圧を利用した即製漬け法(特許)を編み出すまでの記録があるのだ。楊貴妃も素晴らしいが、この一画も見逃せない。減圧するのに使ったのだろうか、浣腸器(ガラス製注射筒)も展示してある。さて、肝心の楊貴妃屏風であるが、基本は西遊記屏風と同じ宝石類を組み合わせた作品であり、楊貴妃の一大人生絵巻が展開されている。詳細な解説が公式ページにあるので、興味のある方はどうぞ。

いや〜、今回もお腹いっぱい楽しませていただきました。何度来てもホントに凄いですね。B級スポットとはまた違う意味で珍度の高いスポットですので、是非皆様も訪れてみてください。そうそう、売店にて館内の様子が録画されたビデオも購入できます、結構良くできた番組でしたよ。お土産に最適です。記念テレカも恐らく在庫限りと思われますので、お早めにどうぞ。お庭の喫茶ルームでは桜餅もいただけます、もちろん桜葉は山三さん製造のものですね。おいしかったです。

写真:

リンク等:

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