13-7:埼玉県 秩父市 哀愁のふるさと館

所在地:埼玉県秩父市黒谷122-4

取材時期:2003年8月

ジャンル:展示系

珍スポ度:☆☆☆☆ (☆五個が最高得点)

コメント:

関越道・花園ICより国道140号を雁坂トンネル方面へ向かっていたところ、左手に「古民家・ミニチュア・スーパーリアリズム」なる看板を発見。バイクを急停止させ、近寄ってみると、なにやら珍な雰囲気が漂う。入り口は全くの普通の家。内部にどんなものが飾られているのか全く想像も出来ずに突撃してみました。

引き戸を開けると、そこは小さな土間。さらにもう一つ引き戸があり、そこを開けて入ってみると、中は真っ暗。人感センサーだろうか、奥の方でピロピロ鳴っている。しばらくするとオイチャンが現れ、入館料500円を支払った。灯りがつけられると、そこは茅葺き古民家のミニチュアが所狭しと置いてある。なーんだ、イマイチだな。と思っていると、オイチャンはさっさといなくなってしまった。うーむ、ざっとみて引き上げよう!とした瞬間、後ろから「この家はね〜」。びっくりするなぁ、オイチャン戻っていたのね。片手には巨大な懐中電灯。それから、というものオイチャンの解説はいつ果てるともなく続く続く。

「これはね、福島にある古民家を忠実に再現したんだ。どうだい、フスマも障子も全部手作りだよ。縁の下の蜘蛛の巣だって本物だ」。なぬっ!わざわざミニチュア模型に蜘蛛まで連れてきて巣を作らせるとは・・・。いったいこのオイチャンは何者なんだ!と、考える暇もなく、解説は続く。釘や接着剤は一切使わない、石垣も石と土で組み上げる、内部の調度品も精密に再現(仏像や襖絵までも造り込まれている)、灯りもきちんと灯る。あるミニチュアでは囲炉裏に煙まで出るような工夫がされていて驚いた。茅葺きの古民家と言えば、アレックス・カー氏の執筆した「美しき日本の残像」が思い出されたが、祖谷で展開されているチイオリ・プロジェクトの事は、オイチャン、知らないようだ。しかし、絶滅寸前の茅葺き古民家をここまで忠実に再現していることは資料としての価値も十分ありです。やっぱり茅葺きを維持するのは相当大変らしい。オイチャンも茅葺きに住んでいるらしいので、とてつもない維持費がかかると話していました。

驚きのスポット「哀愁のふるさと館」館長、逸見雄一氏は、なんと古民家製作教室まで開いているようです。さらに泊まることも可能らしいので、全国の古民家フェチは秩父へ急げ!

写真:

   

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