永遠堂(守護神堂)
永遠大明王「えいおんだいみょうおう」鎮西身延の守護神。中興佐野前励(日管)上人の感得による
神様です。霊験あらたかな守護神で、大明王を称号する荒神となります。さて明治20〜23年にかけ、
本佛寺境内にて怪奇現象が続きました。霊が出るとか、大本堂の周りから火の手があがり、更に振動
するなどの誰も証明出来ない大騒動でした。そのため本佛寺は、人が寄りつかないお寺となってしま
っていました。明治23年、佐野前励上人が東京浅草からここに入山し、この不吉な現象の解決に真剣
に取り組みました。その結果「日蓮聖人の御真骨を有する寺が出来たけれども、この寺には守護神が
祀られていない」と判断。早速に、寄代への祈祷加持を命じ、七日間の祈願を敢行します。末に顕れ、
感得されたのが永遠大明神です。御堂を建立し、尊像を彫り法華経を讀誦し続けたのです。その後、非
人為的な不吉現象はなくなりました。更に全能な神の出現との噂が広がり、様々な苦しみを抱えた方々
が次々に縋るようになっていったのです。以来、本佛寺への参詣者は増え続け、この永遠大明王様の涌
現効力によって改宗するに至る信徒後を絶たず、その檀家等の利益御礼をこめた奉納によって、現在では
九州の本地に相応しい寺へと整えられたのであります。この独特な神様は、苦しい者に手をさしのべられ
るとされ、丑三つ時参りや千卷経(法華経寿量品第十六)或いは御百度参りなどが今も盛んに行われてい
ます。常に御堂は信徒等の参詣者の経声が聞こえています。
昭和35年、現在の鬼子母神堂から、第七世佐野日方上人により移築。
平成2年、勧請百年を期して、仁王門が第八世佐野日修上人により建立。
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