民意を反映した選挙制度の提案

1997年2月12日 槌田 博

 1996年10月20日の総選挙では、小選挙区比例代表並立制の選挙制度が、私たちの民意を反映するのに不適切であることが明白になったと思います。現在あまり報道されていない問題点を指摘し、新しい選挙制度を提案します。

【現制度の疑問点】を挙げ、その【問題の本質】を考察し、【解決の考え方】を提案します。


【現制度の疑問点】 1.選ぶに値する候補がいない。

【問題の本質】

  1. 小選挙区では立候補者数が少なすぎる。選ぶ余地がない。
  2. 有権者の権利を狭い選挙区に押し込めるのは、規制緩和に逆行している。
  3. 隣の選挙区には支持したい候補者がいるのに、自分の選挙区にはマトモな候補者がいない。

【解決の考え方】

小選挙区をやめる。

【現制度の疑問点】 2.比例区で政党名を書きたくない。

【問題の本質】

  1. ひとつの政党に、当選させたい人と当選させたくない人が両方いる。
  2. 当選させたい人の名前を直接書きたい。

【解決の考え方】

比例区選挙にも候補者の個人名を書きたい。

【現制度の疑問点】 3.小選挙区の落選候補が、比例区で復活当選した。

【問題の本質】

  1. 当選順位の名簿を、政党が決めている。
  2. 比例区の候補者が、名簿順位の良い位置を金で買ったという噂がある。

【解決の考え方】

当選順位は、有権者が決めるべきである。

【現制度の疑問点】 4.選挙に金が掛かりすぎる。

【問題の本質】

  1. 政策を訴えて選挙していない。
  2. いわゆる「どぶ板選挙」をしている。

【解決の考え方】

提案C群を参照してください。

【現制度の疑問点】 5.政党ごとの得票数と当選者数が比例していない。

【問題の本質】

  1. いわゆる「死に票」が多い。
  2. 民意を反映していない。

【解決の考え方】

  1. 小選挙区をやめる。
  2. 比例区で上位当選者が当選に必要な票以上に得た票を、仲間の候補者に分ける。

【昔の中選挙区での問題点】 6.同一選挙区に1同一政党から2人以上立候補することがある。

【問題の本質】

  1. 2人の政策が似てるから比べられない、政策以外の地縁血縁金権で競うことになる。
  2. 1人の候補が多量に得票すると、もう1人の仲間の候補が落選する仕組みになっている。

【解決の考え方】

  1. 2人の得票を合計して考える。
  2. 2人が協力して選挙する。

【昔の中選挙区での問題点】 7.上位候補が多量得票すると、支持が少ない候補でも2位当選できる。

【問題の本質】

  1. 1位候補の得票が多すぎると、必要以上の票を1位候補が持つことになり、これも「死に票」の一種であるといえる。

【解決の考え方】

上位当選候補の票を仲間に分ける。


そこで、次のような選挙制度を導入することを提案します。

【提案】 1.小選挙区について

(A1)小選挙区をやめる。

【提案】 2.比例区について

(B1)比例区の区割りの大きさは、現制度と同じにする。

(B2)比例区選挙では、政党名ではなく、候補者名を書く。

(B3)候補者は、自分が所属する政党名をあらかじめ届け出て置く。

(B4)政党の得票数は、所属する候補者の得票数を合計したものとする。

(B5)政党の得票数に応じて、政党ごとの当選者数を比例配分する。

(B6)政党内で、得票数の多い候補者から順番に当選する。

【提案】 3.選挙運動について

(C1)選挙公報を充実し、カラー冊子にする。

    まず紹介部で、候補者あたり2ページで、全候補者を紹介する。

    次に政策部で、候補者あたり10ページ程で、各自の政策を語る。

    選挙期間中に、複数回発行して、対立候補の政策に反論などをする。

(C2)立ち会い演説会や、対立候補を招いての討論会の開催する。

(C3)選挙カーで走りながら、名前を連呼することを禁止する。

    車を止めて、聴衆を見ながら、候補者が政策を語る。

(C4)選挙公報が充実したので、ハガキ、ビラ、電話を禁止する。

(C5)法定選挙費用を厳格に適用し、選挙費用の帳簿の公開を義務づける。

(C6)選挙期間を2週間以上に延長して、政策を比較吟味する。

この提案1〜3により、現行よりも有権者の支持に基づいた選挙ができると考えます。

どうぞ皆さんのご意見をお聞かせください。この文章は、96年総選挙後に、自民党と民主党のホームページに投稿した文章を再構成したものです。

 1997年2月12日 千葉県野田市在住 槌田 博