No.14 「ブランド」を選んだ筈なのに
築12年の家で家族が増え、部屋を一室増やしたいという話がでたので、近所にある全国展開の大手リフォーム会社に見積りを依頼しました。
そこは以前に両親の家の改築を依頼したところなので、ある程度人柄も知ったつもりでおり、担当者も「なかなか資料等の提出をしてくれない」「言った内容と実際の工事内容が違う」などの問題もあったのですが、指摘をすればそれなりのフォローをしてくれていたので、『あばたもえくぼ』と思い、黙認してきたのが実情でした。
で、今回。以前のこともあったので、提出された見積りの詳細を確認してみたところ、かなり値増していると思われる個所がに多いことに気がつきました。
例えば実際は8.5m程度ですむはずの取り付け部品が15m請求してきたり(mあたり16000円)、1.5間の収納セットを3間の品番&価格で見積もっていたりと…
素人目で見ても明らかにおかしいと思われる個所は12箇所にも上りました。他にも変に高いものが見積もりに入っていたため、変更を依頼したところ、35万円もの価格差がでたのです。
「一週間後に再見積りを提出する」との話で、再度約束の日に会ったのですが、担当の営業レディは見積りを持参せず、「既に多額の値引きを行っており、これ以上は難しい」「ここまで細かいことを言われるのなら、この後棚板一枚つけるのにも別途取り付け工賃を請求する」と言うばかり。
素人相手に難しい用語を羅列した見積書を見せ、必死に勉強して間違いを指摘しても開き直られ、約束は守らない…。こんなところとこれ以上付き合いはできない、と思い、キャンセルしました。手付金を用意していたのですが、払わなくてよかったです。
信用していた業者にだまされた気分になり、他の業者にお願いしてもまた同じ目にあいそうな気がして、次の手が打てずにいます。大手だから安心と思ってましたが、決して安心してはいけないのですね。
私は企業が利益を取ることは決して悪い事ではないと思います。でもどうせお金を払うなら、納得して「ありがとう」と言いながら払いたかっただけです。私が出遭った会社、担当者が「業界標準」なのか「ほんのひとにぎり」なのか、もう少し勉強してみたいと思います。
間取りのこと、床材のこと、電気の配線のことなど、かなり長期のあいだ睡眠時間を削ってまで悩みになやんだ上に、さらに業者の良し悪しについてまで選択眼を鍛えなければいけない、というのは素人にとってとても難しいことです。
だから“ブランド”を選んだのですが…。家をさわるのって、かなり疲れる仕事ですね。 (谷川様)