No.10 役目を果たせなかった扉
築20年の我が家、初めてリフォームすることになりました。業者との最終的な詳細設計段階で事務所で打ち合わせた後、帰宅してからもう1度我が家を見渡してみました。
するとどうしてもキッチンと和室の仕切になる引き戸を仕様変更してもらいたくなって、電話で 「先ほどカタログで見た洋風の引き戸に変更して頂きたい」
と伝えました。 担当者は 「では、次回の打ち合わせの時にでもカタログをお持ちいたします」 と、言っていたのですがうっかり忘れそれっきりになっていました。
そして実際に建具の注文段階で仕様書には建具の記号しか入っていなかったため、棟梁が私に口頭でどんな風なものか訪ねて来ました。 私はもちろんカタログで確認して下さるものと思いこんでいましたから
「ガラス戸で舛になっている引き戸」 と本当に大体の事しか言いませんでした。
そうすると棟梁は私の言った言葉だけで発注され、出来上がってきたものはなんと 「ガラス戸で升になっている和風な引き戸」 でした。
違う!!!慌てて営業担当者に連絡。カタログを持って駆けつけて来られました。営業担当者が 「これですよね?」 と指し示した引き戸はなんと私が思っていた引き戸ではありませんでした。
リビングに使用した開き戸を引き戸にしたようなデザインのものだったため、仕様書にはリビングの開き戸と写真を兼ねて載せられていたのです。
結局、営業担当者の方に建具のデザインは統一した方が良いのでは?とアドバイスをいただき、リビングの開き戸と同じデザインの洋風な引き戸を再注文して頂くことになりました。 そして間違えられて作られた和風な引き戸は撤去。 後日改めて洋風な引き戸を取り付けて頂きました。
その間の私と営業担当者と棟梁の間に流れる空気の悪い事ったら (汗) 結局、何が悪かったかと言うと詳細設計段階、発注段階で写真の確認を怠ったという事でしょうか。
そして、一番気の毒だったのは間違われて作られてしまった和風な引き戸が、建具としての役目を果たす事無く処分されたということでしょう。 (SAYA様)