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リフォーム豆知識 | リフォームでのバリアフリーの注意点は?

一級建築士事務所 OfficeYuu

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  2. リフォーム豆知識 INDEX
  3. リフォームでのバリアフリーの注意点は?

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06 リフォームでのバリアフリーの注意点は?

Q:リフォームでもバリアフリーにできるのですか?


小さなリフォームの工夫で、将来に対応できる

バリアフリー住宅とは、障害物の無い家という意味で、車椅子や松葉杖などでも自由に動き回れるようにしてあるものです。 家の中には障害物がたくさんあります。玄関ポーチの段差、玄関から家に上がる時の上がり框(あがりかまち)、そして2階への階段、ドアの下枠や敷居などの床のでっぱり、浴室へ入る時の段差など 「段差」 だけでもたくさんあります。

設備機器のメーカーからはバリアフリー対応商品としていろいろなものが出されています。例えば、水まわり専用手すり、段差解消用昇降リフト、階段昇降リフト、高さが自由に調節できる洗面化粧台、座ったままで調理ができるよう足元がくりぬいてあるキッチン、段差の無いユニットバスなどがあります。

また条件によってはバリアフリー工事に対し、介護保険や市町村区の助成金などから援助が受けられます。ただし工事写真や書類、図面などが必要ですので、役所や業者に事前に問い合わせておきましょう。 その場合、業者によって書類作成料が無料の場合と、有料の場合がありますので、それも合わせて確認してください。


リフォームでのバリアフリー工事

リフォームで行うバリアフリー工事は敷居の段差を解消する小さな工事から、家の廊下を広げたり、バリアフリー商品を取り付けたりするような大掛かりな工事まで色々ありますが、ここでは簡単にできる小さなバリアフリー工事をいくつかご紹介してみます。

ドアの下枠や敷居のでっぱりは思ったより危険なものです。小さな段差はつまづきやすく、車椅子の移動にも邪魔になります。 簡単な方法としては、段差の両側に三角形の断面をした段差解消用パッキンを取り付ける方法です。これまでは木で段差に合わせて製作していましたが、今では簡単に取り付けができるゴム製の商品があります。

ドアの取っ手が握り玉の場合、握力が無くなってくると握れなくなり取っ手が回せなくなりますのでレバーハンドルに変えておくと良いでしょう。同じように水洗金具もレバー式のものを付けておくと便利です。

室内ドアは出来る限り開き扉ではなく引き戸にするようにしましょう。車椅子では開き戸は開けにくいですし、開口幅も引き戸のほうが広くとれますので通り抜けし易くなります。最近では3枚引き戸で2枚分開くタイプの商品もありますので、それを利用すると良いでしょう。

2階建ての場合、2階へ上がろうとすると、階段があるため階段昇降機が必要になってしまいます。2世帯住宅の場合は、最初から2階を子供の世帯に、1階を親世帯にしておくようにしましょう。 また、トイレなどは年をとると頻繁に使用するようになりますので、寝室と水まわりを近くにもってくるようにすると良いでしょう。

在来工法の浴室は通常洗面所の床より15センチほど下がっています。段差の無いユニットバスもありますが、工事を行わない場合は木製の「すのこ」を敷く事で簡単に段差の解消ができます。 その場合すのこが動かないよう、洗い場の大きさに合わせて製作するようにしましょう。また掃除の時を考えて 「すのこ」 はいくつかに分割しておくと便利です。

手すりは一瞬に全体重がかかりますので、取り付けには補強が必要です。元々壁の中に下地板が入っている部分には簡単に取り付けできますが、入っていない部分には壁の補強工事が必要になります。 手すりの取り付け面が塗り壁だと、手すり代とその取り付け費用よりも、壁補強工事や補修費用の方ががかさみます。下地の予算を頭に入れておくようにしましょう。


工事のタイミングと内容

数々のバリアフリー工事を行なってきましたが、結局工事したものを使用しないままの方も沢山いらっしゃいました。浴室リフト等は介護する側の負担が大きすぎて取り付けても実際にはあまり使われず、巡回の入浴サービスに任せるといったケースも多く有ります。

個人住宅では、個々の状況によってバリアフリー工事の内容は大きく変わってきます。「バリアフリーだからこうしなくてはいけない」 というのではなく、その時になって困らないように色々なパターンを想定し下準備をしておくというようにしておいたほうが良いでしょう。

例えば手すりを取り付ける可能性がある壁には前もって下地を入れておくようにしたり、床の段差は取り除いておく等、これだけでも後で大きく違います。

実際にはどちらの腕の握力が強いかで手すりの位置が右か左かが変わりますし、お風呂も自宅で自分で入るのか、介護が要るのか、巡回入浴サービスを利用するのかで、リフォームプランが違います。 何より家の中で全てを行おうとせず、行政や福祉の協力を得るような介護を考える事も大切でしょう。


All Aboutのリフォームコラムで、バリアフリーに関する情報をまとめてありますのでご覧下さい。
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