唐檜 とうひ               
        
漢字について 
 エゾマツの一変種。 語源は、唐(中国)風のヒノキに見立てたもの。材質がヒノキに似ていてその代用として使えるから。中国名、トウヒ属は『雲杉』。

材について
マツ科トウヒ属の常緑針葉樹       高さ40m直径1.3m気乾比重0.43
 心材は帯黄淡赤色、辺材は白色。木理が通っていて木目が美しく、弾力がある。また軽くて柔らかく、緻密(ちみつ)で加工が容易である。エゾマツに準じて、建築材・船舶材・器具材・楽器・パルプ材などに使われる。

その他 
 ロシア語でトウヒ(オウシュウトウヒ)のことをヨールカ(ёлка)というそうだが、むかし農村地域にある居酒屋には言葉による表示はなく、入り口のそばにヨールカの小さな木を置くか、看板にの木の絵を書いていたそうだ。ここから居酒屋のことをイヴァン・ヨールキン(Иван Ёлкин)と称するようになったという。また、ヨールカにはクリスマスツリーの意味もある。
 日本のクリスマスツリーがモミノキなのは、オウシュウトウヒの学名「Piceaabies」の「abies」と、モミ属の属名「Abies」が同一であるため、モミの木と勘違いしたらしい。

製作中の独り言
 ヒノキに似ているといわれてもねぇ。構造材で比べたことがないのでわからない。刻字の大きさの材では、似てるとは言い難い。
 
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刻字画像



立木画像



染色画像