犬槙  いぬまき               別名 クサマキ・マキ
        
漢字について 
 コウヤマキをホンマキ「本槙」というのに対してイヌマキと称したが、現在は、コウヤマキが独立したため、イヌマキを単にマキ『槙』といっている。『槙』は形声 木+真 逆さまに倒れた木の意であるが、国字読みで、真木(まき)と読み上等の木の意。中国名『羅漢松』『土杉』。

材について
マキ科マキ属の常緑針葉樹      高さ30m直径2.5m気乾比重0.54
 辺心材の境は不明瞭で、黄白色から灰黄色。木理はまっすぐで、肌目はきれい。臭気(しゆうき)と脂気がある。乾燥・加工性は中程度。割りやすく、水湿・シロアリに強いため、桶・栓・建築材(屋根柾・縁板・天井板)・土木材(杭(くい)・橋梁(きようりよう))などに使われる。その他、碁盤・箱・器具材・薪炭材にも使われる。

その他
 変種ランカンマキ「羅漢槙」とともに庭木・生け垣として植えられている。
樹皮をマキハデといい、隙間の充填剤とした。

製作中の独り言
 立木だとコウヤマキとイヌマキはよく似ているが、材は全然違う。おもしろい木目である。
 
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刻字画像



立木画像



染色画像