伊集 いじゅ 別名 ヒメツバキ | |
漢字について イジュは、琉球語名で、それがそのまま和名となっている。語源は不明。中国名『木荷』。 材について ツバキ科スキマ(ヒメツバキ)属の常緑広葉樹 高さ20m直径1.0m気乾比重 0.64-0.71 沖縄固有種。辺材は淡黄色、心材は淡褐黄色または黒褐色で堅く裂けにくい。シロアリに強いので建築材として好まれる。また挽物用・薪炭材として利用される。水湿にも強いので、船の舵に使われる。 昔、いい家というのは、外材に一つ葉(イヌマキ)を使い、内材にイジュかアカモモを使った家のことを言ったそうだが、現在直径30㎝を超えるような大径木はほとんどなくて、首里城の修復にも九州から材を取り寄せたそうだ。 その他 樹皮はサポニンを含むので魚酔の効果がある。庭園樹、公園樹、街路樹によい。5月に咲く花から上質の蜂蜜がとれる。パイオニア植物の一つで、酸性土壌を好むため、沖縄本島北部ではごく普通に見られるが、南部にはない。 沖縄では、梅雨の走りから前期の雨を「イジュの花洗い雨」という。 製作中の独り言 この材を購入した沖縄の材木屋さんは、購入した1ヶ月後に廃業してしまった。どこにでも生えている樹なんだけど、大木がないので、この材は珍しいんだと言われた。他にも南方系の材をいろいろ扱っていたので残念。材は、硬いけれど彫りやすい。 |
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